第9話 ボスの土産
文字数 1,185文字
機嫌が直ると、さっそくミミの報告が始まった。
それまで物陰に隠れていた新入り猫や下っ端たちも、恐る恐るこっちに近づいて話に加わる。
羨望のまなざしでミミを見つめる新入り猫。
新入り猫が何かを訴えてきた矢先のことだった。
鼻をヒクヒクさせたマウティスが、空気というものを一切読まずに会話に遮ってきた。
俺が木の枝に隠しておいたニャオ☆チュールを口にくわえて取ってくると、食い気に火のついた猫が駆け寄ってきた。
コイツ、あの新入り猫か?
発情期のオスよりも興奮してるぞ。いきなりなんだってんだよ。
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