第13話 地域限定の味を舐めつくす
文字数 1,275文字
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ニャオ☆チュールの残りは充分にある。
俺がこのペースト状の食い物を前足で押し出そうとすると、まわりに猫たちが群がってきた。
インテリがチュールを食べようとしたときだった。
強引にマウティスが割り込んでインテリを押しのけ、チュールをペロリと舐め取った。
どこかに貼ってあったポスターかなんかで見た覚えがある。
だが俺はインテリと違ってテレビなんぞ観たことねぇから、そっち系の話には疎いんだ。
インテリは俺のとなりでチュールの配膳係になった。
さっそくキンメが寄ってきて、インテリの手元にあるチュールの袋に鼻を近づける。
インテリがチュールのペーストを足で踏んで絞り出すと、キンメはそれを舌で器用にすくい取って食べた。
しぶしぶマウティスが後ろへ下がると、入れ替わりでミミが近づいてきた。
新入りとマウティスに食べさせたら一本目がなくなったので、新たなチュールを出して食べさせてやる。
キンメから交代したヨウもチュールを舐めて満足そうだ。
集会の掟を意識しながら、下っ端にも同じ量を分け与える。
腹を満たして機嫌よさげに喉をゴロゴロ鳴らす下っ端たち。
素直に喜ぶ姿は見ていて気持ちがいい。
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最後にインテリが食べ終わると、持参したチュールはすべてなくなった。
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