第6話 報告会に波乱の予感
文字数 1,153文字
見慣れねぇ顔のヤツが話しかけてきた。
オメェは組の連中でもねぇのに集会に参加してる、新入り猫じゃねぇか。
おいおい、声が震えてんぞ。
もしかしてコイツ、相当なビビリなのか?
それともメンタルがヤベーヤツなのか?
なんにせよモタモタされちゃかなわんぜ。
身をひるがえし、大慌てで後退る新入り猫。
やっぱりコイツ、相当臆病な
すると横合いから、洋猫のヨウが話に割りこんできた。
ヨウはフサフサした長い毛を優雅に振りながら、涼しげな顔で答える。
ほら言わんこっちゃねぇ。
ミミのシッポはもう爆発寸前だ。短い毛がボワッと針のように逆立って、全身に溢れんばかりにエネルギーが漲ってやがる。
猫の毛が不自然にボリュームアップしてギラギラ感が出てきたとき――
それは大抵の場合、怒りに満ちている証拠だ。
そして、波乱の展開を彷彿とさせるぜ……!
ミミの様子を近くで見ていた新入り猫は恐怖に慄き、まるで化け猫にでも遭遇したように固まった。
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