第56話 策謀をめぐらせる猫たち
文字数 1,531文字
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衝撃の事実にゃ。
まさかモブニャンがジロリ組にまぎれ込むスパイだったとは……。
頭の中でいままでのモブニャンの言動を振り返ってみる。
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ウチが視線をじぃ~っと注ぐ中、モブニャンは
ちょうどタイミングを計ったように、別の猫たちが会話に割り込んできた。
にゃんでそこまで知ってるのかって?
敵対組織に関する情報はこまめに集めてるからにゃよ。
優れた知恵者は情報収集を欠かさないものなのにゃ。
ちなみに猫社会の関係は浅く狭くが基本だから、家族や兄弟の縁はすぐ切れるにゃ。
だから敵組織の家族構成だとかは、いちいち把握してにゃいも。
ふたりは崩れかかった骨組みのあいだに体をねじ込んで工場内に入ると、コンクリ床の上をトコトコ歩きながら事情を伝えていく。
つまりねこねこファイアー組は、食糧難を打破するためにジロリ組の縄張りを奪おうと計画しているというわけにゃ。
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