第114話 激闘
文字数 1,389文字
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けたたましい
トウはインテリへ、
リャクはミミへ、
それぞれ敵対する相手のほうに風を切る勢いで突進していく。
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ミミは常軌を逸した相手にも臆することはない。
リャクを迎え撃つべく進路の真正面に立つ。
紅も展開が気になるようで、骨組みの上に
ミミは二足立ちになって体にグッと力を込めた。
リャクはそこへ怯まず突進した。
マタタビの力を借りて興奮状態になっているから、さぞかし無敵の気分だろう。
そしてついに――
ミミとリャク、両者の体が衝突した!
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リャクが両手をグイッと突き出すと、ミミの片足が安定を欠いて押され気味になる。
ミミの体が後ろに傾き、ドッと背中から床に滑り込んだ。
すかさずその上にリャクがのしかかり、馬乗り状態になる。
リャクは大口を開け、ミミの腹部に噛みつこうとするが……
ミミは侮蔑を込めて言い返し、後ろ足を駆使して相手を押し上げた。
リャクの体を浮かせたところでおもいきり投げ飛ばす。
足技の巧みな猫が得意とする、必殺の〝
宙に投げだされたリャクの体は、ミミの体を通り越して、頭上付近にバタンと打ちつけられた。
リャクはすぐさま起き上がり、反撃に転じる。
片腕を振りかぶり、ミミの顔面めがけて猫パンチをくり出す。
鋭利な凶器を内に秘めて、鋭い突き攻撃を放つ。
ミミはそれをよけようとはしない。
ミミも負けじと拳をふるって応戦する。
パシッ!
ぶつかり合う
ミミの片手は、リャクの両手に捕らえられたように挟まっている。
ミミはリャクの手に挟まった拳を力づくで引っ張り出すと、一歩下がって身構えた。
リャクが跳躍し、ミミも動く。
再び双方の体がドンッと激しくぶつかり合う。
ミミとリャクの戦いに、下の小部屋から移動したばかりのヨウが参戦しようとしていた。
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