第172話 裏バトル③
文字数 1,623文字
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猫は可愛い生き物にゃ。
それは否定しないにゃ。
けれども人に個性があるように、猫にも個体差があるにゃ。
みんなが仲間想いなわけじゃないし、真面目でもないにゃも。
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いまさらわかりきったことを偵察猫が主張してくるので、本当に眠たくなったにゃ。
とりあえず戦闘意欲を
狙いどおり、効果
――まぁ、嘘だけどにゃ。
ここはおだてる作戦で相手の心理をつついてみるにゃも。
――お、イイ感じで釣れそうにゃ。
次はおねだり作戦で押してみるかにゃ~♪
まるで重力を感じさせない軽やかな跳躍。
そうして手近なドラム缶の上へと跳び乗る。
偵察猫が塀に向かって跳び上がる。
ジャンプは全身運動にゃ。手も足も使うから隙だらけにゃも。
とくに下から跳んだ場合、それを上から攻撃されれば防ぐ手はない――
偵察猫の前足が塀につく瞬間、ウチはダッと跳び上がり、偵察猫の着地点を塞ぐように立った。
ウチは空中にいる偵察猫めがけて拳を振り上げた。
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