第196話 猫らしい猫
文字数 935文字
俺の要望に応えて、熊介のケガの観察を始めたタイコー。
軽く
難問にぶち当たったような
タイコーは黒々した瞳を隣の建物のほうへ向ける。
タイコーは不敵に微笑むと、長いシッポを優雅に揺らしながら歩きだす。
言ってタイコーは庭をまたぎ、隣の建物へと移動した。
しばしの休憩時間が訪れる……。
やがてタイコーが戻ってきた。
肉球が足場を踏む音に加え、バタバタと重量級の音がする。
驚いて目を見張る熊介。
庭に姿を見せたタイコーの後ろに、一人の人間が寄り添うように歩いていた。
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