第215話 見舞い
文字数 1,243文字
みんなで動物病院に行ってから、ちょうど一週間が経った。
朝のパトロールも兼ねて、俺は町を移動しながら動物病院へと向かう。
病院の敷地内に入り、診察室の窓際にピタリと
熊介は人間に触れられながらも、暴れることなくジッと耐えている。
俺との会話が一段落すると、熊介は処置中の
それに気づいて篤子は微笑み、優しい声で話しかける。
自分の理解力に不安を感じてきたぞ……。
一週間前、熊介は傷が深かったから病院で療養となったが、新入りは傷が浅いからその日のうちに解放された。
だが行くアテもなく、途方に暮れる毎日が続いている。
やがて室内の奥から足音が近づいてきた。
診察室に入ってきたのは、
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