最終章最終話 何て楽しい世界だ

文字数 7,181文字

 それから眷属たちは、長年の宿願を果たした高揚感と、これから予想される平穏への安堵と、自分たちの村を一刻も早く復旧させる決意を胸に、それぞれの村に帰っていった。

 サホはすでに数人になってしまった神鹿隊(しんろくたい)のことを思うと寂寥感を抱かずにはいられなかった。そんな彼女にロクメイが近づいて、唐突に、
「三輪の眷属がケガをしているので送っていきたい」と申し出た。
 サホは、ナツミに支えられてトボトボと足を引きずりながら移動をはじめたカツミに視線を向けた。霊力の籠った桃の実を食べて、ある程度、ケガは回復しているようだったが、まだ満足には歩けないよう。だから彼女は近づいて声を掛けた。
「三輪の眷属殿、そなたにはいろいろと世話になった。うちの隊員がそなたの村まで送っていくと申しておる。乗ってやってくれ」
 カツミはつい先頃まで自分たちを謀反人扱いして追いかけ回していた神鹿隊からそんな処遇を与えられるとは思っておらず、少し意外に思ったが、それも自分が何かと励んできた姿勢が認められたのだろうと思いほのかな喜びを感じた。
「世話になったのはお互い様だ。だが、正直その申し出は、郷を横断せねばならぬ我が身にはとても有難い。甘えてもいいか」
「もちろんだ」
 二人とも、ともに助け合い苦境を乗り越えた仲間意識が強く存在していた。信頼もできる。能力も高い。何よりまた、ともに行動したい欲求もあった。だからサホが言った。
「これからは隣村同士、何かと助け合おう。よろしく頼む」
「もちろんだ。こちらこそ頼む」
 そんな二人にロクメイが近づいた。ナツミに視線を向けながら。
「我が兄者を乗せていく。ナツミ殿も一緒に乗って行かれるがよい」
 ナツミはにこやかに笑いながら返答する。
「ロクメイ殿、ありがとう。お言葉に甘えます」
 ロクメイは顔を朱に染めながらうつむくとカツミに向けて、
「兄者、どうぞお乗りください」と言うと鹿姿に変化した。
 兄者?と思いながらカツミはナツミの手を借りてロクメイの背に乗り、その後ろにナツミも乗った。
「じゃ、またな」とロクメイが歩きはじめるとカツミがサホに向かって言った。
「ああ、また」とサホが答えた。
 カツミたちの去っていく後ろ姿を見送りながらサホは弥生に言う。
「我らも参ろうか」
 彼女たちの帰る春日村(かすがむら)は、社殿をはじめ大半が壊滅的被害を被っている。復旧できるのかどうかも分からない。それを思うと心が塞いでくるが、それでも前を向いていくしかない。自分たちの村はあそこしかないのだから。
 サホはちらりと宙に浮かんでいるナミに視線を向けた。それに気づいてナミもサホに視線を返す。サホが軽く頭を下げた。ナミも返礼した。そして春日の眷属は自分たちの村へと帰っていった。

 ナミはいつまでも離れようとせず、移動もしようとしないタカシとリサに向けて、
「ほら、さっさと行くわよ。お婆さんの所に山崎リサを送って、また次の世界に行くのよ」と少し強い口調で言う。
「ああ、そうだな。行こうか」というタカシの顔は満面の笑みに彩られていた。

 秘鍵(ひけん)はマコモと飛梅(とびうめ)と短く今後のことを話し合い、近く臨時に神議(かむはか)りを行うことを申し合わせてから仲間を引き連れて稲荷村に向かった。その一団の背後から蝸牛(かぎゅう)が声を掛ける。
清瀧(きよたき)殿」
 村に帰るとまた下っ端生活がはじまる、と思い、かなり面白くない、物足りない気分に徐々に(むしば)まれていた清瀧はとっさに振り返った。
「またな」
 清瀧の目が一瞬、輝いた。無意識に顔がほころんだ。しかし、それに気づくとまたプイッと(きびす)を返した。ただ、蝸牛に聞こえるように強めに声を発した。
「また、きっと。必ず、また」
 蝸牛はその声に微笑むと飛梅や兄たちのもとへと戻っていった。飛梅も兄たちも何となく一回り大きくなったように見える蝸牛を迎え、天神村へと帰っていった。

 タカシのもとにクロウとマサルが近寄り声を掛けた。
「苦しい(ぎょう)を満願されたからこそのそなたの力であり、ご活躍でしたね」とマサル。
先達(せんだつ)として我も喜ばしいぞ。本当によくやったな」とクロウ。
「ああ、本当に二人、そして猿山(えんざん)殿のお蔭で力を得ることができた。みんなには感謝している。ありがとう」とタカシ。
「感謝するのはこちらの方です。この郷を救ってくださり、感謝の念が絶えません」とマサルが頭を下げる。
「それで、そなたたちこれからどうするのだ?」とクロウ。
東野村(とうのむら)に行って、お婆さんの家にリサを送り届けてくる。その後、俺たちはこの世界から出ていく」
 きっとこの民草(たみくさ)とはもう二度と会えぬのだろう、とマサルもクロウも思った。
「それなら我が仲間に送らせよう。東野村はちょうど郷の反対側、ちょっと遠いでな。我が行ければいいのだが、これから大神様の還幸(かんこう)をせねばならぬ」クロウはそう言うと仲間の一人にタカシを東野村まで送るように指示を出した。
「では、名残惜しいですが、仲間が待っておりますので我はこれで」マサルがそう言うと仲間たちが待つ場所に行き、
「さあ、みなさん村に帰りましょう」と声を掛け、日吉村に帰っていった。その道中、マサルは村の被害状況の調査や峰の現状調査、婆たちへの報告、隣村である春日村への復旧援助の準備と村に帰ってから執り行わなければならない業務について指示を出した。この数日で仲間たちが自分のことを見直していたことを知らない彼は、その指示の一つひとつに仲間たちが即座に承諾するのに対して、かなり不審感を抱いた。今までが今までだっただけに少し気味悪くさえ思った。
 一方、クロウは残った眷属全員で伊弉諾命(いざなぎのみこと)分御霊(わけみたま)の乗る御神輿(おみこし)供奉(ぐぶ)して里宮まで還幸していった。道中、コズミが訊く。
「帰ったら太占(ふとまに)を行いましょうか?これからの郷の命運を見極めておきませんと」
 その提案に、クロウは即座に答えた。
「いや、先のことはとりあえず後回しだ。我々には今、せねばならぬことが山積しておる。将来は今の積み重ねでできる。今を必死に生きよう。今にまた余裕ができて、迷うことがあれば、その時にまた占えばいい」
「そうですね。分かりました」
 クロウはそれからしばらくエボシのことを考えていた。今回エボシが行ったことは決して許されることではないし、このまま彼は何百年と幽閉されることだろう。それは当然で仕方のないこと。しかし自分が、そうなる前にちゃんと彼のことを律することができていたら、と後悔の念が絶えない。そして仲間として残念でしょうがない。だから、今回緊急事態だったためとはいえ奥宮の結界がいったん解かれたこと、自分が奥宮様に面会できたことを彼に話してやろうと思った。そうすれば長い幽閉生活に耐え得る希望が湧くのではないだろうか、そう思った。

 眷属たちが次々に帰っていき、松明(たいまつ)の灯りが減って薄暗くなってきた。
「私たちもそろそろ行くわよ。私が山崎リサを抱えて飛ぶから、あなたたちは後をついてきて」
 ナミがタカシと熊野神社の眷属に告げたすぐ後、
「ちょっと待って」と声を掛ける者がいた。ナミが視線を向ける。そこには中肉中背のダークスーツに身を包んだ送り霊の姿。
「アナ?どうしたの」
 そう言われてアナはじっとナミの目に視線を向けた。
「またあなたの情動指数が乱高下していたし、霊力も無くなりかけ、回復したと思ったら125番の霊力が危険水域に達してる。異常事態だと判断して来ただけ」
 ああ、何か、ごめん、と言いながらナミはポケットの中から玉虫を取り出してアナに差し出した。
「霊力補充してあげて。私ももうこの自我の中での用事は済んだし、もうすぐここを出ていくから大丈夫よ」
 表情を変えずにナミに視線を送ったままアナは玉虫を受け取った。
「それから125番から依頼されていたデータの件、あなたに送っておいたから確認しておいて」
「データ?」ナミは右手のひらに画像を浮かび上がらせて細かく操作し出した。その間、アナがタカシに視線を向け、少し微笑んだ。
凪瀬(なぎせ)タカシさん。この場にある、あなたの意識は魂の一部です。あなたの意識が傷つけばあなたの魂も傷つきます。だからあまり無茶しないようにお勧めいたします」
「ああ、分かったよ」戸惑いながらタカシが答える。この女性とはどこかで会ったような気もする。しかしはっきりと思い出せない。たぶん気のせいだ、としか思えない朧気(おぼろげ)な感覚。
「では、また」そういうとアナは消えた。
「さあ、行くわよ」画像操作をし終えて、ナミが言う。
 そして一行は東野村に向かった。

 東野村に入り、祝山(いわいやま)の麓で熊野神社の眷属と別れ、タカシとリサとナミが坂道を上っていく。ナミはそのまま履物(はきもの)のないリサの背後から腹部に手を回して低空で飛んでいく。タカシが後ろから歩いてついていく。その移動中、ナミが先ほど確認したデータに関してリサに告げていた。
「ヒフ……ルイス・バーネットがね、あなたの過去に何があったのか、過去の何にあなたがこだわっているのか本部に調査を依頼していたの。結論としてあなたは伯母さんを自分のせいで死なせてしまったと思っている。その原因となった小さな頃のこの村での出来事にこだわっている、それで間違いない?」
 リサの後頭部がこくりと頷く。
「調査結果ではね、伯母さんは事故で亡くなった。これは間違いないの。あなたの家に泊まっていた伯母さんは夜眠れなくて外に出た。海沿いを歩いていた。そこで持病の心筋症の症状が出たのよ。ひどいストレスを抱えてたんでしょうから仕方がないわよね。でも伯母さんの症状はそれですぐに死にいたるような重篤なものではなかった。その時も伯母さんは自力であなたの家まで帰ろうとした。防波堤に寄り掛かりながら。でもちょうどよろけたところに防波堤が途切れて海岸に降りる階段があったの。伯母さんは下に落ちて気を失った。そして潮が満ちて溺れたの。どうしようもないただの事故。決してあなたのせいではないわ」
 リサはナミのピアスが発する光に照らされた地面を見つめている。次第に視界がぼやけてくる。
「それに……」ナミはリサを地に下ろした。そこは健介さんの家の前だった。
 リサの脳裏に罪悪感が甦る。息が苦しい。逃げ出したい。その時、目の前の犬小屋からガサっと音が聞こえた。犬小屋から?
「ここの犬はね。あなたのあげた肉を食べなかった。ちょうど家の人が外に出てきてそちらに気を逸らしているうちにトンビがその肉を(さら)っていったのよ。その犬は、寿命が尽きるまでしっかりと生きたわ」
 リサはゆっくりと犬小屋に近づいていった。そして中から出てきたタロウの首に腕を回して抱きしめた。
「さあ、お婆さんやマコが待っているわよ」そうナミが促す声にリサは立ち上がった。
「ナミさん、ありがとう」
 リサの声は湿っていた。ナミが無感情な声で返す。
「さあ、もう時間がないの。行くわよ」
 そのまま三人は恵美さんの家に向かった。
 灯りが漏れている。側溝に掛かる小さな石板をリサが渡り、玄関に向かう。タカシは後を追って行こうとするが、ナミがその手を掴んで止めた。
「さあ、次の世界に行くわよ」
「え、ちょっと待ってくれ。恵美さんやマコちゃんにも最後に会ってお別れを言いたい」
 その時、家の中からマコの声が聞こえた。お姉ちゃん!
「ダメよ。これ以上、私は、行けない……」一息長く吐いてからナミが言う。その姿にタカシは察した。だから最後に一つ疑問に思っていたことを訊いた。
「この世界では、恵美さんもリサも現実世界より若かった。でもマコちゃんだけは現実のままだった。なぜなんだ?」
「それは、たぶん、山崎リサがマコのことを自分とは性格が違う、理解できないと日頃から思っていたから。だからこの世界、山崎リサの自我世界の法則に従う存在だと認識されなかった、そのせいじゃないかしら」
「タカシ?ナミさん?」玄関の方からリサの呼ぶ声が聞こえる。
 再びナミの手がタカシの手を掴む。タカシは空を見上げた。満天の星がひしめき合い、(きら)めいていた。とても美しく、とても穏やかに。
 リサが慌てた様子で戻ってきた。二人がいるはずの場所に。しかしもう、そこには誰もいなかった。

 ――――――――――

 数日後、八幡宮の境内(けいだい)で神議りが執り行われた。
 急遽、臨時での開催だけに既存の建物を使用し、短時間で執り納める予定だった。しかし郷の行く末を決める重要な議り事だと思われたので郷中のほとんどの眷属が境内に集まっていた。
 社殿内に郷中八社の神々と第一眷属が集っている。
 隅の方に、東野神社(とうのじんじゃ)祭神として玉兎(ぎょくと)の姿もあった。ものすごく居心地が悪い。場違いとしか思えない。しかし地主神(じぬししん)の名を受け継いだ身として欠席する訳にはいかなかった。そんな緊張している玉兎の背中に負われたままのマガがぼそぼそと茶々を入れる。それを玉兎がムッとして聞いていた。また、そこには白牛(はくぎゅう)の姿もあった。まだ完治はしていなかったが、責任感の強い彼にとってこの重要な議り事を欠席する選択肢はなかった。また三輪(みわ)の大神は欠席していたが第一眷属となったカツミが出席し、今回、分御霊を出向させる力が足りないので欠席させていただく、との伝言を神々に伝えた。それだけでも無断欠席が通例だった三輪明神としては、かなりな前進だとみな思った。郷内の和に対する前向きな姿勢を感じることができた。そして分御霊を出向させる力が足りない理由として急遽、欠員が生じたため眷属を生み出したことも伝えられた。そう、カツミとナツミが三輪神社境内に戻ると神体山から見たことのない二人の眷属が降りてきたのだ。
 唐突な出来事にカツミもナツミも驚いたが、同時に家族が増えた喜びを感じた。その二人も今日、兄姉と一緒についてきて、社殿の外で待っていた。ナツミは初めてできた弟妹にいちいち事細かに、明らかに口うるさく指導していた。先日までのカツミのように。
 またその近くでは清瀧が蝸牛に口うるさくダメ出しをしていた。蝸牛は微笑んで楽しんでいる風にそれを聞いていた。
 更に境内の一画では飛梅と頭巾で顔を隠した如月(きさらぎ)が並び立っていた。二人は旧知の間柄だった。
「今年は田畑が荒れた。収穫も期待できん。供え物も少ないじゃろう」と飛梅。
禍福(かふく)(あざな)える縄の如しやでえ。今年悪かったら、来年、来年も悪ければ再来年、いつか必ず豊作になる。我らはそのための力になるだけやあ」と如月。
「そうじゃな。今より悪くはならんわな。この世に生のある限り、できることをせんとな」
 柔らかな風が吹いた。境内を通って山々に達する。穏やかな気を郷中に行き渡らせるように。

“只今より、誓約(うけい)の儀を執り行う”
 マコモの声にその場にいた全員が威儀を正した。マコモの肩には三匹のネズミが乗っていた。彼らもこの場の見届け人として特別に参列を許されていた。
 三方(さんぽう)という供物を載せるための台を手にした八幡宮の眷属が八幡神の前に、同じく稲荷神社の眷属が稲荷神の前に進み出て頭上にその三方を捧げる。そこに八幡神が(ぎょく)を、稲荷神が勾玉(まがたま)を載せる。すると三方を捧げ持った眷属が衣擦(きぬず)れの音を社殿内に響かせながら入れ違い、八幡神の前に勾玉を、稲荷神の前に玉を進めた。そしてそれぞれの神々は玉を、勾玉を手にすると口に含み、噛み砕き、次に手のひらに吐き出し、集中して自らの気を、力を、御霊(みたま)を注ぎ込んだ。
 それはすぐに両手に余るほどの大きな球体となった。それを八幡神と稲荷神は三方に戻す。三方を捧げ持った眷属はそれぞれ幣殿(へいでん)中央に移動してそこに敷いている(ひざつき)と呼ばれる敷物の上に直接その球体を置いた。
 その場にいた全員の視線が注がれる中、その二つの球体はうにうにと形を変化させていった。その間にマコモが八幡神の意を伝えるために声を上げた。
「この誓約は八幡大神と稲荷大明神の誓約であるが、この恵那郷(えなごう)八社の神々の総意を得て行われるものである。よってこれは恵那郷八社すべての誓約となすもの。我々の和を保つための証しとしてここに誓約(うけい)(あかし)を生み出す。各々その灯を消さぬよう、未来永劫、この和を保つように。この誓約に異議ある者は即刻この場を立ち去るべし。異議なき者はここにあって見届けよ」
 その言葉を聞いても誰もその場を立つ者はなかった。その灯が生まれ出ずる瞬間を見届けた。

 ぼんやりと何かが見えてくる。きらきらと輝く真っ白い光の中にぼんやりと。
 一つの球体は、浅黄色(あさぎいろ)(はかま)に水色の狩衣(かりぎぬ)烏帽子(えぼし)を身に着けた少年の姿になっていく。
 一つの球体は、緋袴(ひばかま)白衣(はくい)、そして千早(ちはや)を身に着けた少女の姿になっていく。
 二人とも白い光に包まれている。
 “何て(きら)びやかな世界なんだろう”
 “何て美しい世界なんでしょう”
 二人とも前に手を伸ばした。目の前の煌びやかな美しい情景に触れたくて。
 でも少し離れていた。手が届かない。だから少年は立って移動しようとした。すると袴に足が引っ掛かって思わずうつ伏せに倒れた。少女はあっと声を上げた。大丈夫かしら?少年はまた起き上がり、立ち上がろうとした。しかし袴が足に絡みついている。またこけた。その様子と困惑した少年の表情を見ていて少女は可笑(おか)しくなった。このひと何をしているんだろう。くすくすと思わず笑いがこぼれる。少年は不満そうに少女に視線を向けた。それに気づいて少女は笑いを抑えようとするが、再度、むきになった少年がそうっと立ち上がろうとして、前のめりにコテンと転んだ姿がそれはもう滑稽で、もはや我慢ができなくなった。抑えようとすればするほど笑いが込み上げてくる。ダメ、はしたない、と思いつつも、く、く、くっと笑いが漏れる。もう抑えきれない。それを見ていると少年もつい可笑しくなってきた。つられて自分も笑い出す、声を上げて。
 社殿の中に二人の笑い声が響いていく。
 そして二人は思った。

 ああ、何て楽しい世界なんだろう。

          ~終~
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