あとがき

文字数 1,182文字

 投稿を開始してから約一年半、大量の時間を費やして、足掻きもがきながらもやっと、ようやく「誓約の灯」完結いたしました。
 正直、途中で内容を大幅に変更してしまった影響で、予定よりもどんどんと長くなってしまい、終わりが見えず挫けそうにもなりました。途中で何度も中断しようと思ったのですが、自分に負けるのが悔しくて、踏ん張って、何とかふらふらしてたらゴールに辿り着けました。今はまるでフルマラソンでも走り切ったかのような気分です(走ったことないですけど……) 。
 それもこれも、読んでくださった皆様、☆をくださった皆様、応援してくれた皆様のお蔭です。すごく励まされましたし、力になりました。心より御礼申し上げます。

 この物語の舞台、恵那郷にはモデルがあります。それは私の祖母が住んでいた地方の片田舎。そこは夜には満天の星が楽しめるけど、バスもろくに走っておらず、車がないと買い物もできないような土地。あまり人が住んでいないので、人がいたらかなり目立つ、そんな場所。そしていろんな生き物にあふれた土地です。
 そこは夜になると街灯もないので、周囲は真っ暗闇。幼い頃から都会暮らしだった私は、そんな闇が怖いったらありゃしない。夜に出掛ける時は、闇の向こうに何か人でない者が(うごめ)いていてこちらを見ているように感じられて、すごく怖かった記憶があります。
 そんな記憶もありながらも、私はそこが好きでした。何か元気になれる気がしましたし、そこにいれば、すごく気分が落ち着いていました。
 今思えば、その片田舎が私にとっての、まほろば(素晴らしい場所、理想郷)だったように思えます。生命あふれる豊かな土地で、のんびり自分らしくあることができる場所という意味で。
 そんな、まほろばを舞台に神々とその眷属たちの物語を書こうと決めて、構想練って書きはじめたのですが、途中からまたもや登場人物、勝手に動き出してどんどんと話が広がって、最終的に拙いながらもよくまとめたものだと自分で思います。
 この長い物語が、読んでいただいた皆様の無聊の慰めになれたのなら、そして拙いながらも、ほんのわずかでも皆様の心の灯りとなれたのならこの上ない喜びです。

 「地底の鳥」のあとがきでも書きましたが、このシリーズは五部作で構成されております。本作はその二作目。まだまだ続きがありますが、これからも皆様引き続きお付き合いのほどお願いします。
 尚、このシリーズ、これから少しの間、充電期間に入ろうかと思います。第三部はもう概要はできておるのですが、舞台がちょっと特殊で、かなり資料を読み込まないといけないと思い、また書きたい作品も他にありますので、そちらをちょこちょこと書きながら、しっかりと構想を練ろうと思います。
 ちなみに第三部は、タカシとリサの魂に刻まれたはじまりの記憶。遥か遠く、遥か昔の物語。
 乞うご期待です。
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