カバー下 かぐや姫伝説～川口駅前
文字数 714文字
……雪月花が現れる？ まさか。奴らはフルーツランドのはずだ。
あなたはかぐや姫の怖さを知らない。奴のエアサーフィンボードは音速を越える。何より意味不明の勘を持っている。しばらく川口駅前から動くべきではありません
彩りランド支部長である私が怖じ気つく訳にはいかないが……君の意見は絶対と大司祭長直々にうかがっている。気が進まぬが一般人を盾にしよう。
岩飛は八潮市に向かえ。集金だけ済ましてこい
ういーす。失礼します
……あれで親衛隊か。
……来たようです
……ゴク
……。
久しぶりだな。我々が一帯を封鎖していると言えども、一般人だらけなのは分かっているよな。
ここで戦うべきではない。……折角の機会だ。蘭が来るまえに私の話を少しだけ聞いて――
焼石黙れ！ 裏切り者は川口駅ごと消え去れ！
……。
十五
ぎゃああ！
やめろ！ やめてくれ！
ガバッ
ｽﾃﾝ
夜！
………………。
逃げますよ。
クロハネ！
私は幻のように消え去れるが……この件は本宮に伝えないでくれ。私の責任問題になる
建物の損壊はほぼないですが、その方がいいですね。お互いに
ヒュン！
……たしかにイカれているが、私ならば勝てるかもしれぬ。
かぐや姫よ、追ってきなさい
なんだと！ やっぱりカラスじゃなくてジジイの相手してやる。待て！
ふざけるな！ 盆地に戻るぞ。深雪が一人で幹部二人と戦うはめになるかもしれぬ。
……スクランブルはかかってないな。だったらリムジンに乗せていけ
うん。
ミカヅキリムジン！
く、くぞぉ……、端末こわされた。通信も離脱もでぎね。
…………二体倒そうが意味ねぁ。……死にだぐねぇ
おがあ…
お兄ちゃん！ 川口方面の空が赤くなったよ！
ふうん。
新しい味のちゅ～るだよ。クロ子おいしい？
ミャー
