カバー下 正義の心(3)
文字数 991文字
彼は私の年の離れた恋人で吉原だ。
この子は陸奥柚香。東北管轄の絶対的エースだったが、東京の大学に進学して私のチームに合流した。喜んだ夢月が眼鏡をいたずらして、時空のどこかに無くしてしまった。
まだ東京に不慣れなので、眼鏡を手配するまで私が保護する
(……絶妙な猫目。ほどよく小柄。丸みを帯びた輪郭なのにすっきりした目鼻立ち。正義の味方は容姿で選ばれるのか? ……違うな。純朴な東北訛り。真面目そうな顔つき。この子は竹生とは違う)
正義の味方をしていたのなら、もう魔法を使えるの?
正義の心が発動した。
こんにちは。
柚香、さっきはごめんね。お婆ちゃんにお小遣いいっぱいもらったから、ランチもしよ。
それでね、吉原さんは
彼女の合流により、和装魔法少女チームは三人態勢となった。傍若無人なまでの正義の予感がする。