其の六十四 特製!!ミナコジュース
文字数 942文字
――といった感じに、ごくあっさりと24区校文化祭は開始した。
校門から入れば、そこからはずっと出店が続いている感じになっており、
その種類は、たこ焼きや焼きそば屋、かき氷に、金魚すくいにちょっとした飲み物屋など
とにかく沢山である。
午前9時50分
「ごほ、ゴホッ!ちょっと待てミナコ!?お前ッ!?何作ってる!?」
「うっさい!!ソウマの野郎がバカやって!仕事のしわ寄せがうちに来てんだよ!!
だから――あたしの特性料理で励ましてやろうってのよ。文句ある?」
表情を七変化させながらミナコは、宝石のような赤いスープを味見する。
「フフ――ムハハハハハは!!!いける!!いけるわ!!!あたしってば優しくて天才ね!!」
「おいおい、ほんとに大丈夫なんか?あの女に任せて?」
「あいつは料理の専門コースなんだ。
気を付けろよ……、技術は確かだから、高級料理や飲料水にみせたゲテモノ料理だってあぁやって作り出す。うっかり口にしちまったら――」
あっハハハハハ―――!!
二人の男子生徒は身震いした。
1年2組教室
「右。」
「ん。」
「左。」
「ん。」
「――髪はこれでいい?」
「うん。ありがと。」
ナナはメイクと服装を整えてくれた女子生徒に礼を言った。
「気合入ってるね。ナナさんのそういう顔見たことないよ。」
「私だって、もう女子高生よ。……そういう時期だってあるわよ。」
いいなぁっと隣の生徒がうらやむ顔を作る。
それを見ながら、
「あー、キンノスケはそこと、そこと、そこに机を置いてちょうだい。
「あいよ!」
「ちょっとケンジ!早くここら辺の飲み物運んで!あんたの担当でしょ!」
「へいへい」
ナナは的確に指示を出していた。
「あ?なんだぁ?おい、諫早、ここに赤いビンが置きっぱなしだぞ。どこに置く?」
ケンジは教卓に置かれた赤い宝石のようなビンを指さす。
「それぇ?あー、ミナコの試作品のジュースよ。モンスター飲みながら徹夜で作ったって言ってたから――そこに置かせてるの。いくつかあるでしょ?」
手鏡を凝視しながら、自分の化粧具合を確認して乙女は返答する。
「…。
…。
一つしかないんだが。」
「は?」
「ぎゃああああああああーーーー!!!!!」
校門である男児生徒のけたたましい悲鳴が鳴り響いた。
校門から入れば、そこからはずっと出店が続いている感じになっており、
その種類は、たこ焼きや焼きそば屋、かき氷に、金魚すくいにちょっとした飲み物屋など
とにかく沢山である。
午前9時50分
「ごほ、ゴホッ!ちょっと待てミナコ!?お前ッ!?何作ってる!?」
「うっさい!!ソウマの野郎がバカやって!仕事のしわ寄せがうちに来てんだよ!!
だから――あたしの特性料理で励ましてやろうってのよ。文句ある?」
表情を七変化させながらミナコは、宝石のような赤いスープを味見する。
「フフ――ムハハハハハは!!!いける!!いけるわ!!!あたしってば優しくて天才ね!!」
満面
の笑みを浮かべて、魔女のようにスープに調味料をかけていく。「おいおい、ほんとに大丈夫なんか?あの女に任せて?」
「あいつは料理の専門コースなんだ。
気を付けろよ……、技術は確かだから、高級料理や飲料水にみせたゲテモノ料理だってあぁやって作り出す。うっかり口にしちまったら――」
あっハハハハハ―――!!
二人の男子生徒は身震いした。
1年2組教室
「右。」
「ん。」
「左。」
「ん。」
「――髪はこれでいい?」
「うん。ありがと。」
ナナはメイクと服装を整えてくれた女子生徒に礼を言った。
「気合入ってるね。ナナさんのそういう顔見たことないよ。」
「私だって、もう女子高生よ。……そういう時期だってあるわよ。」
いいなぁっと隣の生徒がうらやむ顔を作る。
それを見ながら、
「あー、キンノスケはそこと、そこと、そこに机を置いてちょうだい。
「あいよ!」
「ちょっとケンジ!早くここら辺の飲み物運んで!あんたの担当でしょ!」
「へいへい」
ナナは的確に指示を出していた。
「あ?なんだぁ?おい、諫早、ここに赤いビンが置きっぱなしだぞ。どこに置く?」
ケンジは教卓に置かれた赤い宝石のようなビンを指さす。
「それぇ?あー、ミナコの試作品のジュースよ。モンスター飲みながら徹夜で作ったって言ってたから――そこに置かせてるの。いくつかあるでしょ?」
手鏡を凝視しながら、自分の化粧具合を確認して乙女は返答する。
「…。
…。
一つしかないんだが。」
「は?」
「ぎゃああああああああーーーー!!!!!」
校門である男児生徒のけたたましい悲鳴が鳴り響いた。