其の九十九 宮城キョウコ

文字数 628文字

物理室

「そろそろの頃合いだ。
烏合の衆であっても馬鹿ではない。

証拠は十分にばらまき、確証が得られしだい私たちを殺しに来るだろう。」

『それで1番最初に狙われるのは私ってわけね。』

「そう。君の望み通りにした。」

とんとんと彼は指で机をこづく

「どう?君の望むような脚本を組んだ。

【健康な身体に健全な性格に潔白な記憶】

【赤いUSB】

【冷夏事件】

君の望む光景は見られたかい?」


落陽というスポットライトに当てられた美しい(腸と脳みそが弾けた)屍。

「そしてあれが君の見たかった景色かい?」

クスリと彼は微笑んだ。

カップ中のブラックコーヒーがグルリが黒く粘り気を帯びる。



24区校 職員室

「………。

そうあれが私の見たかった景色。

あれが私の心のなかの景色。

あなた以外は知らない私の……衝動。

全てを巻き添えにしたいというね。笑う?」


『まさか。

誰にも理解されない考えだから君を選んだ。』

シャシャっと採点する音が電子音を通す。

『襲撃は次期に、とは言えない程

だろう。

そこで死ぬのも生き残るのも君の自由だ。必要なら黒猫を使っても構わない。』

女教師が足を組みなおす。

「あの黒猫嫌いなのよね……。ねぇ機会があったら私に始末させて。」

『機会がきたら、ね。

それじゃ後輩ちゃんが待ってるから☆

では短くも良い学校生活を。』


フゥ……。うーーーん……はぁ……
あの明るい演技には舌をまくわ

「ちぃぃーーーーすぅぅ、キョウコせんせーーい!!課題持ってきましたぁぁあ!!!」

「はいありがとう。でも職員室では静かにね泉ソウマ君。」
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

吉田ミョウ/パーフィット (AL)


生徒会七人目の生徒


ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み