其の百四十四 壮絶 赤き反命題主義!!
文字数 1,303文字
(いやはや、信じられましぇん。
敵地のど真ん中に一人で特攻してくるなんて……。
はっきりいって宮城さんに勝てるわけがない…。
そんなことも分からないほど馬鹿なんでしょうか。
まったく黒豹の精神構造は分りましぇん。)
月光降り注ぐ天空に舞い踊った黒豹は、体すべての力をつかって宙を蹴りつけ、宮城一直線に突っ込んだ。
その爪は、辺りに飛び散る砂利一つ一つを裁断し、赤くまたはオレンジ色に【発熱】して、宮城に襲い掛かる。
氷は鋭く、粗なく無駄のない刀に変化し、散らばった水滴を丁寧に結晶に昇華させ、剛爪と対峙した。
「………生意気ね。」
宮城は頬を伝って垂れ落ちる血を、じゅるりと舌で舐めとる。
手にした氷刀は根元から折れて溶けていた。
先は橋のしたにある川底に突き刺さる。
「………。」
一瞬で攻防で橋の支柱に大きくヒビ割れが起き、音をたてて丸ごと落下し始める。
2人は動じず落ち行く橋の上で、お互いの挙動を喰い合うように目を離さない。
「すんげぇ突っ込み……!!
2人ともマジだぜ!!完全に戦闘モードに入っちゃってるよぉ!!」
「どうなってんだ!?どういう取り合わせだよこりゃあ!!!」
「俺に聞くなよ!!わけわかんねーけど……っ
宮城さんと黒豹の殺し合いが始まっちまった!!!」
少し遠巻きで外野は騒ぎまくる。
部下である彼らにとって、【宮城キョウコ】と【黒豹】という幹部格が突然争い始めたのだから。
宮城が宙に浮いた。
黒豹を逃がさぬように3秒で、空中から地面に掛けて、くまなく隙なく造形された武器で覆い囲む。
先程の刀も当然あり、他には銃はライフルといった遠距離特化の火器武器含め、数千本のものが、意志をもったように、目を連想させるよう一斉に黒豹に向けられる。
「―――!!」
黒豹は酸素を一気に吸い込むと、体をさらに巨大化させ、同じように空を駆けた。
巨大化させた体をさらに発熱させ、東西南北全方向からやってくる武器を打ち砕いていく。
熱によってオレンジ色に発光した爪は、狼煙のように蜃気楼を発生させて、氷は塵1つ残さず蒸気に返していった。
(見てなさい。この戦いはあなたに投げつける再戦状でもあるのよ…!)
「うわ!?こっちに飛んできた!?」
「………。」
こちらも少し離れて観戦していた2人だったが、ルシフェルの手には氷刀が握られていた。
「すごいぜあの黒豹、あれだけの物量を全部防いだぁ!!
ブチ切れてやがるぜ……!命が惜しかったらあんな真似できねぇぞ!!」
部下たちは息を呑みながら戦いの行方を見守る。
一度近づけば、肺は凍り付き、皮膚は泥のように溶けていくことは容易に想像できる。
よって、この戦いを止められるのは本人たちしかいないのである!
「ルシフェルさん、黒豹のあの異常な熱は……。」
「間違いない。あれは地上最強生物、恐竜を絶滅させた【チクシュ・ルーブ】の力だ。」
「ミスファイアリングシステム……!」
メアリーが固唾を飲み込んだ。
ルシフェルは刀をボロボロに砕きながら説明する。
「黒豹めいいところに目をつけてやがる。
【オルドビス】や【ぺルム】【サンジョウ】と同系列といっても、パワー、スピード、ガードの物理的な側面でいったら、トップクラスだ。半端じゃなく手強い。」
敵地のど真ん中に一人で特攻してくるなんて……。
はっきりいって宮城さんに勝てるわけがない…。
そんなことも分からないほど馬鹿なんでしょうか。
まったく黒豹の精神構造は分りましぇん。)
月光降り注ぐ天空に舞い踊った黒豹は、体すべての力をつかって宙を蹴りつけ、宮城一直線に突っ込んだ。
その爪は、辺りに飛び散る砂利一つ一つを裁断し、赤くまたはオレンジ色に【発熱】して、宮城に襲い掛かる。
氷は鋭く、粗なく無駄のない刀に変化し、散らばった水滴を丁寧に結晶に昇華させ、剛爪と対峙した。
「………生意気ね。」
宮城は頬を伝って垂れ落ちる血を、じゅるりと舌で舐めとる。
手にした氷刀は根元から折れて溶けていた。
先は橋のしたにある川底に突き刺さる。
「………。」
一瞬で攻防で橋の支柱に大きくヒビ割れが起き、音をたてて丸ごと落下し始める。
2人は動じず落ち行く橋の上で、お互いの挙動を喰い合うように目を離さない。
「すんげぇ突っ込み……!!
2人ともマジだぜ!!完全に戦闘モードに入っちゃってるよぉ!!」
「どうなってんだ!?どういう取り合わせだよこりゃあ!!!」
「俺に聞くなよ!!わけわかんねーけど……っ
宮城さんと黒豹の殺し合いが始まっちまった!!!」
少し遠巻きで外野は騒ぎまくる。
部下である彼らにとって、【宮城キョウコ】と【黒豹】という幹部格が突然争い始めたのだから。
宮城が宙に浮いた。
黒豹を逃がさぬように3秒で、空中から地面に掛けて、くまなく隙なく造形された武器で覆い囲む。
先程の刀も当然あり、他には銃はライフルといった遠距離特化の火器武器含め、数千本のものが、意志をもったように、目を連想させるよう一斉に黒豹に向けられる。
「―――!!」
黒豹は酸素を一気に吸い込むと、体をさらに巨大化させ、同じように空を駆けた。
巨大化させた体をさらに発熱させ、東西南北全方向からやってくる武器を打ち砕いていく。
熱によってオレンジ色に発光した爪は、狼煙のように蜃気楼を発生させて、氷は塵1つ残さず蒸気に返していった。
(見てなさい。この戦いはあなたに投げつける再戦状でもあるのよ…!)
「うわ!?こっちに飛んできた!?」
「………。」
こちらも少し離れて観戦していた2人だったが、ルシフェルの手には氷刀が握られていた。
「すごいぜあの黒豹、あれだけの物量を全部防いだぁ!!
ブチ切れてやがるぜ……!命が惜しかったらあんな真似できねぇぞ!!」
部下たちは息を呑みながら戦いの行方を見守る。
一度近づけば、肺は凍り付き、皮膚は泥のように溶けていくことは容易に想像できる。
よって、この戦いを止められるのは本人たちしかいないのである!
「ルシフェルさん、黒豹のあの異常な熱は……。」
「間違いない。あれは地上最強生物、恐竜を絶滅させた【チクシュ・ルーブ】の力だ。」
「ミスファイアリングシステム……!」
メアリーが固唾を飲み込んだ。
ルシフェルは刀をボロボロに砕きながら説明する。
「黒豹めいいところに目をつけてやがる。
【オルドビス】や【ぺルム】【サンジョウ】と同系列といっても、パワー、スピード、ガードの物理的な側面でいったら、トップクラスだ。半端じゃなく手強い。」