chapitre161. 憧れ

文字数 6,954文字

 ――創都345年1月28日 午後3時19分
 ――新都ラピス ハイバネイト・シティ第24層

「はい――全員無事です。コアルームから来た、皆さんと合流して、今は避難補助を、ええ――今いる場所ですか? えっと」

 ヘッドセットを付けたレゾンから、視線で「どこでしたっけ」と尋ねられて、リヤンは慌てて周囲を見渡した。少し離れた壁に埋め込まれた金属プレートを見つけて駆け寄り、刻印された現在地を読み上げる。

「S2-24-368って書いてある」
「えっと――だから、バレンシア地下の第24層です。はい、無事です――え? あ、そうですか、じゃあ伝えておきます。はい、本当、心配をお掛けしてすみません――はい、ではまた」

 ふぅ、とひとつ息を吐いて、レゾンがヘッドセットを取り外す。MDPヴォルシスキー支部から連絡が入り、所在地と状況を尋ねられたところだった。

「えっと……何か、言われた?」

 おそるおそる尋ねると、レゾンは「そうですね」と相槌を打って、数秒の間考える素振りを見せてから振り向いた。

「ティアさんなんですけど、MDPと合流できたそうです」
「え! 良かった」

 安堵で、大きく息を吐き出した。

 リヤンと、友人であるフルルとレゾンは、MDPヴォルシスキー支部からとつぜん消えたティアを追いかけて地下にやってきた。後を追いかけようとしたものの、ティアの辿った道程は複雑を極め、途中で彼の痕跡を見失ってしまった。かといって引き返す道も分からず、一行はそのまま無人区域の居室を借りて一晩を明かした。

 地下世界で、とんでもない事態が発生していると知ったのは翌朝のことだった。

 そして、間もなくしてラピシア緊急集会が開かれ、50万を数える地下居住者たちを避難させる、というかつてない大規模な計画が始動した。リヤンたち、地下にいるMDP構成員たちは有無を言わせず避難補助に駆り出され、ハイバネイト・シティの管理AIが制作したという避難計画に沿って、複雑怪奇な地下世界を駆け回った。

「本当、ほっとした……」

 壁にもたれたまま、ずるずると床に座り込む。上着が肩からずれるのも構わず、リヤンは大きく息を吐いた。

「あたしたちの足が遅くて見失っちゃったし、それどころじゃないくらい緊急事態になっちゃったし、もう本当、良いニュースが聞けて、良かったぁ……」
「そうですね、まあ――でも」

 ヘッドセットと水晶端末(クリステミナ)をリュックサックに押し込んで、レゾンが黒目だけをこちらに動かした。

「怒られる覚悟はしておいてください」
「う……そうだよね」

 自分の立場を思い出して、リヤンは肩を縮めた。

 突然いなくなったティアを追いかける――という明確な目的があったとはいえ、リヤンたちが支部の人々に何も言わず飛び出してきたのは事実だ。傍目から見れば、連絡もなくいなくなったという意味で、ティアもリヤンたちも大差ない。

 ――そういえば。

 ふと懐かしい匂いを思い出して、リヤンは故郷バレンシアの光景を脳裏に思い描いた。自然そのままの森に、飛び石のように建物があり、細い山道がそれらを繋いでいた素朴な景色。
 まだ自分が何も知らない宿舎の子供だったころ、道に咲く花や、登りやすそうな形の樹を見つけては、よく時間を忘れて遊んでいた。そして、そのたびに叱られていた記憶がある。

「なんか……あたし、成長してないなぁ」

 思わず、肩を落としてしまう。

 直観で思ったままに動いて、その結果、誰かに迷惑をかけた。賢い仲間たちを間近で見ていると、もっと思慮深くなりたいと思うこともあった。だが、リヤンの根本にあるのがその無鉄砲さとでも呼ぶべき性質なのか、昨日も気がつけば感情のまま動いてしまった。

「レゾン君も、ごめん。巻き込んだよね」
「まあ――その、はい。その通りだと思うので、特に、フォローとかはないんですけど……」

 彼は荷物を背負い直しながら「でも」と真面目なトーンで言った。

「リヤンさんの思い切りの良いところ、俺は……格好良いとも思ってます」
「うぅ……いいよ、励まさなくて」
「いや、その――本気ですよ」

 やけに真剣な顔でレゾンが言う。

「難しいこと考えずに、思ったまま飛び出していけるの、俺にはできないので。ちょっと憧れます」
「えっとぉ……そう、かな」

 苦笑いで応じる。

 遠回しに怒られているのか、それとも本気で言われているのか、判別が付けられなかった。彼はあまり、嫌味を言う人ではないと思うけれど、無鉄砲な行動に巻き込まれて危険に晒されたら、温厚な人間でも文句のひとつは言うだろう。

「あ、あと――別の話ですけど」

 爪先をぎゅっと握ると、レゾンが思い出したというように振り向いて言った。

「例の、リヤンさんが参加してた研究の成果、ハイデラバードの方と共有されたそうですよ」
「研究――」
「ええ。もう、結果出てたんですね」

 レゾンが晴れやかに笑った。

「出生管理施設が焼けたとき、正直言って、本当にもうダメかと思ったんですけど――妊娠が阻害されている、原因となる抗体が特定できたそうです。ハイデラバード側もその成果を認めたらしくって。リヤンさんのおかげで未来が開けたって……すごいですね」
「あ――あたしは、何もしてないけど」
「え? そんなことないでしょう。誇って良いと思いますよ。だって、リヤンさんが研究対象に名乗りを上げてくれたから――」

 そこまで言って、レゾンは不思議そうに眉をひそめた。

「あの、疲れてますか? 顔色が悪いような」
「う、ううん」

 慌てて首を振る。

「ぜんぜん、平気だよ」
「なら、良いんですけど……昨日からずっと働きづめですし、避難補助をする側が倒れてもダメなので、遠慮せずに言ってくださいね?」
「うん、ありがとう」

 追及されなかったことに安堵しながら、リヤンは微笑んだ。どうも自分は、感情が顔に出やすいような気がする。今までは滅多に隠しごとをせずに済んだから、素直すぎる表情筋に、困らされることもなかったけれど――今は、ひとつだけ、知られたくないことがある。

 MDPヴォルシスキー支部の研究成果が出て、野生(ソヴァージュ)以外の人間が妊娠しづらい理由が明らかになりつつある。

 紛れもなく、良いことだ。
 だけど、誇る気にはなれなかった。

「レゾン君さ」
「はい?」

 彼に少し探りを入れてみようと、リヤンは何気ない口調で切り出した。

「研究って、何をやってたか知ってる?」
「いえ、具体的なところは聞かされてないですね。私的(プライベート)なデータを含むということで、調査の存在自体、あまりオープンになってないですし」
「――そっか」
「それがどうかしましたか? あの、疲れてないのなら、そろそろ出ませんか」
「うん……フルルが待ってるもんね」

 リヤンはリュックサックの肩紐を締め直して、彼の後をついて歩き出す。小型航空機(メテオール)の操縦のため、一時的に地上に出ていたフルルと、十五分後に下の階層で落ち合う予定になっていた。その道中に地上から連絡が入ったのは予定外で、時間が押しており、あまり悠長に休んでいる余裕はなかった。

 重たい身体を引きずって歩く。

「ねえ、レゾン君はさ」

 手を背後で握って、リヤンはさりげなさを装って尋ねてみた。

「もしも、抗体を無効化するみたいなお薬ができたら、どうする?」
「は――はい!?

 やけに驚いた声を出して、レゾンが勢い良く振り返った。

「えっと――それは、どういう意味で」
「だからぁ……誰かと恋をしてさ、子供が欲しいとかって、考えることある? だってさ……“できる”と“したい”って、別物だよね」
「いや、えっと、俺は――」

 日焼けした頬が、心なしか血色に染まっている。彼は、何か言葉を紡ごうとして呑み込むことを何度か繰り返して、最後に「どうなんでしょうね」と苦笑いを浮かべた。

「考えたことが、ないわけじゃない……ですけど、あまりに遠い話というか。だって、いや、リヤンさんに言うのは悪いですけど、今までそういうのって、公に認められてなかったじゃないですか」
「そっか……」
「どうして、そんな質問を」
「うん……あたしはね、憧れてたんだ」

 リヤンは目を細めて、懐かしい宿舎の人々を思い出した。

「誰かを好きになるのも。好きになってもらうのも、この人ならって思える人と恋をするのも……身近に、そういう人がいてさ、ずっと憧れてた」
()()()()――今は、違うんですか?」
「どう、だろう……」

 分からない。

 宿舎の彼らのように、お互いにとって特別な相手がいるのは、きっと素敵なことだと思う。その核にある()()という感情も、たぶん暖かくて優しい――例えるなら、白い花弁をまるく広げた花とか、木苺を練り込んだケーキとか、そういう感じだと思うのだ。

 その想像と、ぜんぜん違う経験をした。

 身体の内側に触れた金属の冷たさを思い出して、リヤンはぶるりと背を震わせる。鉄とエタノールの匂いがする無機質な処置室で、目隠しの布を一枚隔てた向こうで、白衣を着て仕事をしていた彼らは、何も悪くない。道義に反することは、多分されていない。

 だけど。

「リヤンさん?」

 怪訝な視線を向けられて、リヤンははっと我に返った。先を歩いているレゾンがこちらに向き直って、真剣な顔で「あの」と切り出した。

「やっぱ、さっきから変ですよね。すみません、俺、なにか……失礼なことしたんでしょうか」
「ちっ、違う……」

 リヤンは慌ててぶるぶると首を振った。

「レゾン君は、何も悪くないよ」
「でも」
「悪くないけど……ごめん。ちょっと今は、まだ言えないや」
「……分かりました」

 何か苦いものでも飲み込んだような顔で、レゾンが頷く。彼は押し黙ったまま、小さく背伸びをして、壁にはめ込まれたパネルを外す。リヤンは近くに置いてあった木箱を引っ張ってきて、それを踏み台代わりに使い、下の階層に向かうスロープに乗り込んだ。

 気まずい沈黙を、ベルトコンベアの低い音が埋める。

 リヤンは曲げた膝を引き寄せて、そこに顔を伏せた。困ったように向こうに視線を向けている、レゾンの横顔をちらりと見て、また俯く。自分でも良く掴み切れていない、もやもやとした苦しみを、誰かに分かって欲しい――けど、彼に言える気もしなかった。

 一分も経たず、リヤンたちはスロープを降りる。
 下の階層は、すでに浸水していた。

 足を組んで木箱に腰掛けていたフルルがリヤンたちに気がついて、片手を振ってみせる。彼女は水飛沫を上げながら床に飛び降りて、こちらに小走りでやってきた。

「お疲れ」
「うん、フルルも、運転お疲れさま」
「あぁ、ありがとう」

 彼女は頷いて、凝りをほぐすように両腕をぐるぐると回した。

 そういえば、フルルの操縦する小型航空機(メテオール)には、リヤンは未だに乗ったことがない。最初にフルルと出会ったとき、彼女は小型航空機に乗ってバレンシアに来た。本当はそれに乗ってラ・ロシェルに向かう予定だったのだけど、直後に配電系統が地下世界に乗っ取られてしまったので、結局徒歩で旅をしたのだった。

「あの……次の連絡、入ってます?」

 レゾンが水晶端末(クリステミナ)を一瞥して、フルルに尋ねた。

「そろそろコアルームから連絡が来るはずなんですけど、俺たちまだ、次のこと聞いてないんですよね」
「ああ――うん、電源が復帰した都合かな、予定が変わったみたいで。私たち、二十分くらい待機だね。二人とも、お昼もう食べた?」
「ええ、俺たちは」

 レゾンが頷く。

「フルルさんはまだですか」
「そう……」

 生欠伸をして、フルルが目元を拭った。

「時間あるし、ここでお昼食べて良いかな、私」
「あぁ、勿論です……あの、じゃあ俺ちょっと、その辺を見回ってきますね」
「え、休んでたら良いのに――あ」

 曲がり角の向こうに消えていったレゾンを見て、フルルが「行っちゃった」と唇を尖らせた。彼女は廊下の一角にあるテーブルに腰を下ろして、携行食と呼ばれる保存食品をリュックサックから取りだした。リヤンは水没した通路を横切って、彼女の斜め向かいに座る。

「なんか、リヤンたちさぁ――」

 携行食を包んだホイルを剥きながら、フルルがこちらを見て、ふっと口元を緩める。

「喧嘩でもした?」
「――してないよ」
「あ、そう? なんか、雰囲気変だなぁって思ったから――お互い、目、合わせないし」
「違う……」

 リヤンは爪先を見下ろした。
 彼には何の非もない。ただ、リヤンがひとりで落ち込んで、一方的に困らせてしまっただけなのだ。

「レゾン君は悪くないんだ」
「じゃあ、他に何かあったってこと?」
「う……」

 ごまかすつもりで墓穴を掘ってしまい、リヤンは俯く。組んだ指をじっと見つめていると、フルルが小さく笑う気配があった。

「ごめんね――話しても話さなくても、どっちでも良いんだけど、リヤンってあんまり、隠しごととか、得意じゃなさそうだからさ……話した方が楽になるなら、教えてよ」
「でも、こんな時なのに」
「いや……緊急事態だからこそ、気になることは減らしておいた方が良いと思うけどな」

 チョコレートケーキに似た色の携行食をかじって、頬を膨らませながらフルルが言う。

「心配事があったら集中できないでしょ」
「うん……ありがとう」

 リヤンは背筋を正して、湿った空気を肺いっぱいに吸い込む。フルルになら、少しは話しやすいかもしれない。

「あのさ……」

 胸の奥にあるざらつきを、言葉にしてみようと決めた。

「あたしが野生(ソヴァージュ)だってことはさ……あたしたちには、親がいるんだよね」
「――そうだね」

 フルルが一瞬だけ表情を硬くした。
 一度、そのことで喧嘩になりかけたからだろうか。いつになく緊張した面持ちをする彼女が何だか可笑しくて、リヤンは「そんな顔しないでよ」と苦笑する。

「それはね、別に気にしてないって言うか……良いんだ。むしろ、あたし……その人たちみたいに、恋がしてみたかったの。この人となら一生、一緒にいてもいいって思えるような人に……愛されてみたかった」
「うん……良いと思うよ」

 フルルが相槌を打つ。

「多分だけど、ラピスは今までとは変わる。野生(ソヴァージュ)がダメっていう価値観も、変わってくと思う」
「そう、そうなんだけど――だからこそ、あたし、恋に憧れてたから、だからっ……ただ調べる対象として、あたしの身体を使われたのが――冷たい器具で触られて、数字で記録されたのがっ……」
「リヤン――」

 食べかけの携行食を膝に置いて、フルルが白い顔でこちらを見た。おそるおそる、震えた声で問いかけられる。

「やっぱ嫌だったの……?」
「いっ――嫌に決まってるよ!」

 叫んだ拍子に、目元にじわりと涙がにじんだ。

 自分自身の声が耳の中で残響して、そうだ、とリヤンは気がつく。恋人どころかほとんど初対面のような相手に、金属の器具で拡げられて、身体の奥を観察されるのが、我慢こそしていたけれど、本当はずっと――嫌だったのだ。

「痛いし苦しいし、恥ずかしかった」
「だ、だから言ったじゃんっ、嫌なことは断って良かったんだってば――」

 そこまで言って、フルルははっと気がついた顔になり「違うか」と俯いた。

「断れないか。ラピスの……ううん、人間(わたしたち)の命運が掛かってるって思ったら、我慢しちゃうよね」
「うん……そんな感じ」

 リヤンは頷いて、両膝を寄せた。

 調査をしていた人たちは悪くない。彼らは、医学や生命工学の知識がほとんどないリヤンでも分かるように、どんな調査をするか詳細に説明してくれた。質問すれば納得するまで教えてくれたし、最後には必ずリヤンの意志を確認してくれた。

『――良いですか?』

 念入りな確認に、頷いたのはリヤン自身だ。断れなかったのと、断らなかったのは、外から見れば同じに見える。

「誰のせいでもないけど、嫌だった」
「えっと――何というか」

 フルルは視線をあちこちに向けながら、短い髪を片手でかき回した。

「あぁ――ダメだ、私、何も言えないや……謝るのもお礼を言うのも、なんか、違う気がする。今さらどうにもならないし、リヤンのおかげでみんなが助かったのも本当だし……」
「うん。でも、聞いてくれてありがとう」

 少し腫れぼったくなった目元を拭って、あはは、とリヤンは声を上げて笑ってみた。

「そうだよ、嫌だったんだ……あたしは」

 胸につっかえていた不透明な靄が、理解可能な形で書き下せたような気がする。そうすると不思議なことに、苦しさそのものの大きさも、一回りだけ小さくなったように感じた。思っていることを、言葉で切り分けて考えてみるのは、やっぱり大切なことなのだ。

「ちょっとスッキリした」
「なら良かった」

 微笑んだリヤンを見て、フルルがどこか安堵したように笑ってみせた、そのとき。

 かすかな声が耳に届く。

「――え」

 リヤンは跳ねるように顔を上げた。

 雑音のはるか向こうに見つけた、微かな揺らぎのような、音のかたち。たしかに鼓膜を揺らした、忘れられるはずもない周波数。心の奥深く、記憶のずっと古いところに根を張った、懐かしくて優しくて暖かくて、だけど会いたくなかった人たちの声。

「嘘……」
「リヤン?」
「そっか、地下にいるって、手紙で……言ってた」
「どうしたの」

 片腕をつかまれて、リヤンははっと我に返る。うまく動かない首をぐるりと捻って振り返ると、フルルが心配そうな目でこちらを見ていた。
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登場人物紹介

リュンヌ・バレンシア(ルナ)……「ラピスの再生論」の主人公。統一機関の研修生。事なかれ主義で厭世的、消極的でごく少数の人間としか関わりを持とうとしないが物語の中で次第に変化していく。本を読むのが好きで、抜群の記憶力がある。長い三つ編みと月を象ったイヤリングが特徴。名前の後につく「バレンシア」は、ラピス七都のひとつであるバレンシアで幼少期を送ったことを意味する。登場時は19歳、身長160cm。chapitre1から登場。

ソレイユ・バレンシア(ソル)……統一機関の研修生。リュンヌ(ルナ)の相方で幼馴染。ルナとは対照的に社交的で、どんな相手とも親しくなることができ、人間関係を大切にする。利他的で、時折、身の危険を顧みない行動を取る。明るいオレンジの髪と太陽を象ったイヤリングが特徴。登場時は19歳、身長160cm。chapitre1から登場。

カノン・スーチェン……統一機関の研修生で軍部所属。与えられた自分の「役割」に忠実であり、向学心も高いが、人に話しかけるときの態度から誤解されがち。登場時は19歳、身長187cm。chapitre1から登場。

アルシュ・ラ・ロシェル……統一機関の研修生で政治部所属。リュンヌの友人で同室のルームメイト。気が弱く様々なことで悩みがちだが、優しい性格と芯の強さを兼ね備えている。登場時は19歳、身長164cm。chapitre3から登場。

ティア・フィラデルフィア……とある朝、突然統一機関のカフェテリアに現れた謎の少年。ラピスの名簿に記録されておらず、人々の話す言葉を理解できない。登場時は10歳前後、身長130cm程度。chapitre1から登場。

サジェス・ヴォルシスキー……かつて統一機関の幹部候補生だったが、今の立場は不明。リュンヌたちの前に現れたときはゼロという名で呼ばれていた。赤いバンダナで首元を隠している。登場時は21歳、身長172cm。chapitre11から登場。

ラム・サン・パウロ……統一機関の研修生を管理する立場。かつて幹部候補生だったが現在は研修生の指導にあたっており、厳格だが褒めるときは褒める指導者。登場時は44歳、身長167cm。chapitre3から登場。

エリザ……かつてラ・ロシェルにいた女性。素性は不明だが「役割のない世界」からやってきたという。リュンヌと話すのを好み、よく図書館で彼女と語らっていた。笑顔が印象的。登場時は32歳、身長155cm。chapitre9から登場。

カシェ・ハイデラバード……統一機関政治部所属の重役幹部。有能で敏腕と噂されるがその姿を知る者は多くない。見る者を威圧する空気をまとっている。ラムとは古い知り合い。登場時は44歳、身長169cm。chapitre12から登場。

リヤン・バレンシア……バレンシア第43宿舎の住人。宿舎の中で最年少。年上に囲まれているためか無邪気な性格。登場時は17歳、身長152cm。chapitre31から登場。

アンクル・バレンシア……バレンシア第43宿舎の宿長。道具の制作や修繕を自分の「役割」に持つ、穏やかな雰囲気の青年。宿舎の平穏な生活を愛する。登場時は21歳、身長168cm。chapitre33から登場。

サテリット・バレンシア……第43宿舎の副宿長。アンクルの相方。バレンシア公立図書館の司書をしている。とある理由により左足が不自由。あまり表に現れないが好奇心旺盛。登場時は21歳、身長155cm。chapitre33から登場。

シャルル・バレンシア……第43宿舎の住人。普段はリヤンと共に農業に従事し、宿舎では毎食の調理を主に担当する料理長。感情豊かな性格であり守るべきもののために奔走する。登場時は21歳、身長176cm。chapitre33から登場。

リゼ・バレンシア……かつて第43宿舎に住んでいた少年。登場時は16歳、身長161cm。chapitre35から登場。

フルル・スーチェン……MDP総責任者の護衛及び身の回りの世話を担当する少女。統一機関の軍部出身。気が強いが優しく、MDP総責任者に強い信頼を寄せている。登場時は17歳、身長165cm。chapitre39から登場。

リジェラ……ラ・ロシェルで発見されたハイバネイターズの一味。登場時は22歳、身長157cm。chapitre54から登場。

アックス・サン・パウロ……コラル・ルミエールの一員。温厚で怒らない性格だが、それゆえ周囲に振り回されがち。登場時は20歳、身長185cm。chapitre54から登場。

ロマン・サン・パウロ……コラル・ルミエールの一員。気難しく直情的だが、自分のことを認めてくれた相手には素直に接する。登場時は15歳、身長165cm。chapitre54から登場。

ルージュ・サン・パウロ……コラル・ルミエールの一員。本音を包み隠す性格。面白そうなことには自分から向かっていく。登場時は16歳、身長149cm。chapitre54から登場。

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