162話 ようこそ楽園へ!ラトリア最後の思い出作り!Part.2
文字数 6,982文字
クラスタドーム、グラスオーヴィ、
精霊の森、セクシャルレインボー、
ゴーストパーク、アーリーナイト城、
ラトリア……。
そして本編ではまだ行っていない場所、ピットセレブや公開処刑。
その他これからぶつかるはずの問題を全て解決させて、ジャックが世界を救った後の「もしも」の世界線。
ディアスの国、各騎士団、悪事を働くギルド、
ゲノン帝国の「敵」も全て「友達」になって、みんな幸せになったら?
という、本編とは別のお話――。
そして12月25日。
ジャックの仲間達は本人には内緒で、
密かにクリスマスパーティーを計画していた。
ところがケーキも料理もまだ出来ていない、
ツリーの飾りも未完成、窓ガラスも割れた、
主役のジャックはソリに乗ったお婆ちゃんに拉致されて、いつどのタイミングでパーティー会場に来るか全く分からない。
そうだね!
みんなで力を合わせて、最高のクリスマスにしようっ!
パーティーの準備を完成させるのが先か?
中途半端な状態でジャックが来るのが先か?
果たして――。
****
時刻は夜7時半。
急ピッチで準備に取り掛かってから30分が経過。
いくつかのチームを作って手分けして進めていた最中、助っ人が参加。
それぞれ自由な発想が飛び交う。
みんな音楽をわかってなさすぎにゃ!
歌うのはアゲアゲな曲だけでいいのにゃ!
何を言っている!
上品で落ち着くような曲が良いに決まっているだろう!
そのためにピアノを用意したんだ!
いや、歌うならクリスマスソング縛りだね!
楽器もせっかくラスターがあるんだし、要らないよ!
よーーーし!
クレイジーピーポーシリーズ最新作を歌おう〜!
半分はレックス君のストロベリーケーキ、半分は私の抹茶ケーキを使った特大ケーキなんてどうだろうか?
お、右と左で分ければいいのか!
よし、やってみようぜ!
それならウチのチョコケーキも使ってよ!
もう前みたいにゾンビは入ってないから安心して?
これでもオリジナルブランドのチョコレート専門店を出してるんだよ〜?
あわわわ……
ここにいるのみんな料理人だよね?
じ、実はオイラも……!
サンタさんが来てくれるようにお星さまの飾りを付けてあげなきゃネ……
それならサンタさんの飾りも付けなきゃ!
いい子にしてたらきっと会えるよね♪
うんっ!絶対会えるよ!
努力が無駄なんて、そんなわけないもん♪
う、うわぁぁぁ〜〜〜!
純粋な子ども達を見てると浄化されてしまう〜〜〜ッ!!
ぬおおおおおおお!!
粉々に割れたのに元通りじゃないか!!
ガラス修理の業者に頼って正解だなぁ!!
通常ガラスが割れた場合は応急処置も出来るが、素人には限界があるからな。
さぁ、養生テープを片付けるぞ。
ダメね。
いくら聞き込みをしてもソリに乗ったお婆ちゃんの目撃情報は見つからないわ。
恩人が誘拐されたら串刺しだけじゃ済まさないぞ!?
東の大陸全ての騎士団に連絡して犯人を皆殺しに――
す、すまない!!
乱暴な言葉を使ってしまった!
君の兄は誰よりも優しいんだ、そんな事望むはずが無い!
「世界の英雄を独り占めしたい」。
そう願う人は世界中どこでも居るでしょう。
もしかするとソリに乗ったお婆さんは空を飛び、ジャックさんとデート中なのかもしれない。
桃華さん、心当たりはありますか?
そうそう、雪の降る中お婆ちゃんがいて、今みたいな高笑いしてて、こう言うの……
出来たーーーーーーっ!!
クリスマスツリー完成したよーーー!
こっちも間に合ったよ。
スペシャルケーキと料理の出来上がりだ!
よし!!
これでツリー、料理、音楽、ガラスの準備は万全だな!!
後はジャック君を探しに行ったチームだけだ!!
な、何だ今の!?
ドス黒くて低い、恨みがこもった声だったぞ!?
わああああああ!?
窓の外からヤバいのが来るよおおおおおお!?
あれはミノルちゃん!?
よく見るともう1つ、何かがここに……?
ジャック君!?
桃華ちゃんもヴェイルノートもアルク君も一緒にいるぞ!?
でもパーティーの準備は済んでるじゃないか!
いや〜ほんと間に合って良かったなぁ!
めでたしめでたし!!
なるほど?
この流れはジャックがこっちに突っ込んできて「つづく」だな!
うんうん、平和だなぁ〜!
ケーキも料理も無事だよ!
ガラスもツリーも壊れてないみたい!
でも何が起きたんだろう?
ソリに乗ったジャックがパーティー会場に激突した、で合ってるはずだけど……
恐らくミノルちゃんが嫉妬して、ジャック君はソリに乗せてもらって逃げていた……。
そこに桃華ちゃんのチームが合流して一緒に逃げてここに突っ込んで来た……。
そんな所だろうが……
ガラスは割れていない……
しかしこのパーティー会場には着いている……
ならば姿が見えてもいいはず……
ジャック君は今どこにいるんだ……!?
なかなか完成しないクリスマスパーティーの準備の最中、ジャックがソリで空を飛んでたお婆ちゃんに拉致られて!?
恐怖のヤンデレに追いかけられてパーティー会場がめちゃくちゃになっちゃう!?
クラッカーを派手に鳴らして、
満面の笑みでネタバラシをして、
そして……?
ん!?
じゃあジャック、パーティーがあるのを知ってたのか!?
ごめんごめん!
事前にハルさんから聞いてて、ドッキリを決行したんだ!
でも……
オレのためにみんなが頑張ってくれてたのを遠くから見てたから、すっごく嬉しかったよ!!
それじゃあみんなにクラッカーを配りま〜す。
準備はよろしいですかっ?
【作者】
こうして、ジャック達は楽しいクリスマスを過ごしました。
本編のエピローグも同じ顔が揃うかどうか、楽しみですね。
さて、この後はごちゃエピ!本編をお届け致しますが……
今回が2021年度最後に公開するお話になり、
いろんな意味でギリギリの下ネタシーンがございます。
ただ、当作品はあくまで全年齢対象のチャットノベルですので安心して読んで下さいね。
スパ・ラトリア1階、外。
ヴェルグ、コタロー、ウルクが野外温水プールで楽しんでいると、
白いサマーベッドでうつ伏せのシロナ、ミルフィーが、レックスのマッサージの気持ち良さに悶絶中。
しかし、調子に乗ってシロナの胸を見ようとレックスが「仰向けになってごらん」と言うと、「裸を見ていいのはジャックだけ」と返されて、レックスは動揺……。
(この子、ジャックの知り合いなのか……!?
じゃあ本人もここにいるんじゃ……!?)
(どうなってんだ!?
このディアスもジャックを知ってんのか!?)
レックスといえば南の島、セクシャルレインボーの料理人。
ジャックとソラが力を合わせてブラックハーツの魔物を倒した事によって島が救われた。
その彼が今、ジャックの名前を聞いて驚いて、
ヴェルグもジャックの名前に反応。
2人は肩を並べて羨ましがるけど、
一部始終を見ていたウルクが何かに気付く。
そう、前回の「Warning、Warning」はヴェルグの股間のサイズが大きくなった事で水着のヒモが緩くなっているのだから余計な動きをせずヒモを結ぶべき、という警告もあった。
ところが、そんな事など気付かずにシロナの発言でジャックを羨ましがってしまった結果、その勢いでズルッと脱げてしまった。
すると、
待ってましたとばかりにコタロー救助隊出動!!
どこからか新しい海パンを2枚手にして、スーパースターにジョブチェンジ。
おぉ!まさに迅速な対応だな!!
一刻を争う事態だからな、助かるぜ!!
ちょっと待て。
コタローからヴェルグまでそんなに距離は無いぞ。
急いで渡さないといけないとはいえ、
何でわざわざスーパースターになったんだ?
お願いお星さま!
僕の投げるスピードを100倍にして!!
ま、待つんだ!!
とんでもないスピードなのにどうやってキャッチするんだ!?
っていうかその海パン、誰の――
うわぁぁぁぁぁぁぁぁん!!
コタロー君、それはオレのだよ!
お願いだから返して〜〜〜〜〜〜!!
って、思わずツッコんじゃったけど股間の大きさの話だよな!?
あれ?じゃあもう1つの海パンは誰の……
ボクの愛がギュッと詰まった海パンだよ〜。
キャッチしてねぇ〜〜〜。
いつもコラボしている他作品「キズナ・ワンダーランド」からブラウン君をお借りしました!
赤茶けた文字色でパオーンはアカン!!!彼は21歳だぞ!!
2021年内最後のお話だしいいじゃん!ちなみにウチの作品でよく「栗頭」って言ってるけど、それは彼のことだよ!
えっ本物!?オレめちゃくちゃファンなんです!
あ、ごちゃエピの世界へようこそ!
あとサイン下さい!!
他作品のキャラの海パン脱がしておいてサインを要求するな。
あ、着物だし海パンじゃなくて普段お使いのブリーフ!?
お宝だああああああああああ!!
うわぁぁぁぁぁぁぁん!
無理矢理海パン脱がされた上に負けたぁぁぁ!
あんまりだぁぁぁぁ!
しかも変態扱いされたぁぁぁぁ!
もうイヤだあああああああああ!
ヴェルグ、ジャック、ブラウン……。
男3人が全裸でプールサイドで突っ立ってればそりゃあ、悲鳴くらい……
「自分で脱いだわけじゃないのに変態扱いされた!と思ったら水着美女に可愛いと言われてほにゃららら」という、一部のビデオのタイトルにありそうなシチュエーションが今、ここに。
しかも「小っちゃい」とバカにされる事もなく、妄想癖の強いシロナなら「触ってもいいですか?」からの「そこはダメですううう!」という、いろいろアウトになりそうなこの流れ……。
そこで、
ごちゃエピ!はパロディも下ネタもメタ発言もやるけど健全なチャットノベルだ!
という作者の想いを察してくれたウルクが「さすがにこれ以上はR18になってしまう」と危険を察知して流れを変えようと立ち上がる。
しかし「ごちゃエピエロボーイズ」のヴェルグとレックスは止まらない。
そのせいでウルクはとんでもない言い間違いをしてしまう……。
あ、これはシロナお姉ちゃんとジャック君、おっぱじめるねぇ!
なななな何だと!?なんてけしからん展開だ!
男ならデカい方が良いと思ってたが、ちっちゃくてもボインの女の子に可愛がられるならそっちの方が良いじゃないか!
ターゲットロックオン❤︎
シロナちゃんは白の紐ビキニ!!
オイルを塗るついでに紐を解いてボインを揉み揉みしちゃお〜!
とーにーかーくー!!!
ヴェルグ、ここは何としてもシロナの海パンを受け取れ!!
オイルの効果で豪速球のボインが飛んでくるぞ!!
シロナお姉ちゃんは海パンじゃなくてビキニだよね?
下しか履いてないけどそれも取っちゃっていいの?
……って、ちがあああああう!!!
そうじゃなくて、俺が言いたかったのはコタローだ!!
ヴェルグ、ここは何としても海パンを受け取れ!!
スーパースターの効果で豪速球が飛んでくるぞ!!
え!?
ま、ま、待ってくれよ!?
2つの海パンのうちどっちを受け取ったらいいんだ!?
あぁん!
ジャックさんに紐を解かれたらどうしよう❤︎
先に仰向けになってしまおうかしら❤
ま、まぁ、男はともかく……
女の子の顔に海パンが直撃するなんて絶対あっちゃいけねーよなぁ……
野球選手のように足を高く上げて一点集中。
コタローの手から離れた海パンはまさに豪速球、スーパースターの力でスピードがバグった状態。
まるでシャッターに何かがぶつかったような大きな音を立ててまっすぐ向かうけれど……?
あまりの速さと迫力に全然受け取れる気がしないヴェルグは、シロナ達の前から違う所に走って逃げてしまい……
シロナ!ミルフィー!
避けろおおおおおおおおおお!!!
シロナとレックスがビクッと反応して、
それを見たミルフィーがうつ伏せの状態から起きて、
1枚の海パンがものすごい音を立てて眉間に直撃。
しかもよほどスーパースターの力が強かったのか、ミルフィーが寝ていた白いサマーベッドもド派手に倒れて、彼女自身も冷たいプールサイドに横たわる状態になってしまい、さらに……
あら?ヒラヒラと、何かが空から落ちてきました……
これは……黒いブーメランパンツ??
あ、あれ?
確かオレの海パンは黒。じゃあシロナさんが持ってるアレは……
ジャックの海パンが空から舞い降りて?
シロナがクンカクンカして?
ジャックの匂いに喜んで?
ビキニ無しの状態なのにうつ伏せから飛び起きて?
もしかしたらアメリカンサイズを越すかもしれないスペシャル・ビック・ボインがコンニチハ!
そして揺れる揺れる!!嗚呼揺れる揺れる!!
アウトおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!
シロナに自分の海パンの匂いを嗅がれたツッコミをする余裕もなく、目の前の刺激的な光景にK.O.されたジャック……。
男子中学生など勝てはしないのだ。
くんかくんか!くんかくんかくんか!
きゃーーーーーーーーーーーーっ!
ジャックさんの匂い、濃厚です〜〜〜!
胸丸出しで喜ぶのはやめるんだ!
これじゃ鼻血が止まらないじゃないか!
これ以上はいろんな意味でヤバいし、誰かこの状態を止められる者はいないのか!?
ギリギリのシーンに目を背けて助けを求めるウルク……。
流れを大きく変えられるヒーローはいないのだろうか?
ヒィッ!??
や、ヤベェーぞ……!すげー殺気を感じる!!
っていうか……
さっき空から舞い降りたのがジャックの海パンだったら、ミルフィーの顔に直撃したのはブラウンとかいう栗頭の海パンで間違いないよな……?
あはははは……
シロナさんの胸が見れて嬉しそうですねぇ。
覚悟はできてますよね?あはははははははははははは!!
オレは悪くなああああああああああああああああああい!!!
全裸で逃げ回るジャック。
それを追いかけるのは水着が脱げたままで胸が丸見えだけど、顔が怖いミルフィー。
そんな2人を見て「あれなにー?」と聞く子ども。
「見ちゃダメ!」と答える母親。
鼻血を出しては倒れゆく男達。
「変態だ!取り押さえろ!」と慌てて走ってくるスパ・ラトリアのスタッフ。
フルチンで棒立ちするヴェルグ&ブラウン。
そう、これが限界ギリギリの下ネタ回。
その名も……
やだなぁ。まだスパ・ラトリアに来たばっかりなのに飛ばし過ぎだよ〜!
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