50話 再会!脂肪ブラザーズ!
文字数 6,854文字
前回のあらすじ。
ジャックの夢の中で現れた顔の見えない女の子により、体調不良となったジャックを全員で看病をする事になったソニア達。
ミノル、ソラ、リリムと、順番にジャックの寝ている部屋に入り、看病をしていくはずが……?
頭がぼんやりとしていたジャックが豹変。
ミノルには「ヤンデレかよ!」といったいつものツッコミをせず体を触ろうとしたり、
ソラを操り、リリムに「こっちへおいで」と言ったりするなど普段とは違う言動・行動が目立っていた。
そして……
看病するため、部屋に入ったナナ。
ジャックはナナの腕を掴み、偶然部屋に入ってしまったソニアの目の前でナナと無理矢理キスをしてしまった。
2人のキスに笑顔を浮かべるが、すぐ涙を流し、部屋から出ていくソニア。
さらに部屋の扉に隠れていた小鳥も見てしまい、リサは困惑。
……全ての鍵は、
ジャックとリリムに話しかけてきた"天の声"と"彼女"なのだろうか。
ジャックに恋する少女達を見つめるように、こっそりとジャックの部屋のクローゼットに隠れていた謎の女性が……
不思議そうに覗いていた。
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グラスオーヴィ。
食堂。
深くため息をするリサと不思議そうな顔をするリーシャが座っていた。
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グラスオーヴィ。
2階。更衣室。
5つのロッカーのような物が並び、部屋の中央には大きなテーブルとパイプ椅子が置いてあった。
ミノル、ソラはそれぞれ椅子に座り、リリムの話を聞いていた。
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グラスオーヴィ。2階。
ソニアの部屋。
部屋の明かりをつけず、壁に背を向けて体育座りになって俯いていたソニア。
激しく泣き叫んだのか、部屋には大事にしていたはずの剣や達筆の掛け軸、父親から受け継いだ大きな剣などが散乱していた。
途端に、自分が投げ捨てた剣を持ち、小鳥に向けるソニア。
小鳥は驚く事もなく、無表情のまま剣をぼんやりと眺めている。
小鳥に言われた言葉に、ソニアはショックを受けて手に持っていた剣を落としてしまう。
その瞬間。
ソニアと小鳥の間に割って入ったジャック。
ジャックは1本の剣を使い、ソニアを燃やそうとしたのか、小鳥が手に持っていた炎の魔本を真っ二つに斬った。
そう言うと、ジャックは小鳥に紫色のアメのようなものを食べさせる。
すると……
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食堂。
そう。
"天の声"と名乗り、ジャックとリリムにアドバイスをしていたのは、いつの間にかウメダで居なくなっていた脂肪ブラザーズの2人。
そう言うと、ゴワスは食堂の部屋の扉の方に目をやる。
すると、ゆっくりと扉が開き、1本の角のある女性が現れ……
……かくして、ジャックと小鳥の異変と騒動は解決。
鬼の女性、時雨を新たな仲間として受け入れ、グラスオーヴィでの生活は続く。
一方、脂肪ブラザーズとの再会を果たしたジャックは……