14話 ロザリアを救え!一ノ瀬煌、愛の力!
文字数 3,538文字
――
数年前。セント・ブルム城。
夜10時を過ぎた頃、血まみれになった騎士の男が王の間へやってきた。
その瞬間、ロザリアはリースリットを見つめると一瞬でリースリットの目の前に移動し、リースリットの持っていた剣をキン!と天井へ弾く。
同時に、武器を失ったリースリットの動きが止まった。
死の恐怖に怯え、目をつぶるリースリット。
その瞬間。
『お前じゃねぇ。』
リースリットの耳元で囁く誰かの声。
ロザリアは震えながら立ち尽くすリースリットを通り過ぎ……。
――
現在。
****
雑貨屋。
その瞬間、煌は吐血。
大量の血が流れる腹部に手を当て、ロザリアの剣で斬られた事に気付く。
そのままうつ伏せになって倒れる煌。
視界がボヤけ、ロザリアの足をボーッと見つめる。
虚ろな目でロザリアの足を見つめる煌。
ゆっくりと太もも、腹部、胸とロザリアを見上げる。
その時、煌は何かに気付いた。
なんとか立ち上がり、ロザリアの胸にある「ある物」をぐいっと引っ張る煌。
それは……。
その瞬間、煌はネックレスをぐいっと引っ張った事で近付いたロザリアの唇をじっと見つめ、キスをした。
煌、気絶。
そしてロザリアは……。
――
それから数分後。
雑貨屋は全焼し、多くの怪我人が出る大事故となって知られる事になった。
そして数日後、煌は……。
一方ロザリアは、
「チョコとロザリアは仲間」とサキがロザリアを問い詰めたが、
「チョコに操られているだけでロザリアは帝国の仲間ではない」という煌の説明と「ロザリアをウメダに置いてほしい」という説得をしたおかげで、冒険者ギルドに通う事になった。