35話 ウメダダンジョン突入!グラリオの涙を超えて!

文字数 10,222文字

ウメダ西の森。

深い森の中を走る少女がいた。

「プロミネンスアロー」!

ジョブ、ソーサラー。レベル7。リリカ。

リリカは指先に赤く燃える炎の矢を放ち、次々に襲いかかる野生のモンスター達に炎の雨を降らせる。

呪われし影の放浪者よ、愚者の成れの果てを斬り捨てて!

「シャドウウォーカー」!

続いてネクロマンサー、レベル28。ルルカ。

因縁の相手、チョコが召喚したゾンビを潰すべく、黒いローブを着た人物を召喚。

召喚された者は、黒い剣を持った瞬間ゾンビ達をものすごいスピードで斬っていく。

氷破斬(ひょうはざん)」!!

力強く叫んだのはジェネラル、レベル56。グラリオ。

先頭を走っていたはずが、背後から追いかけるヴェイルノートに大ダメージを与えるため、ルルカの後ろに行くと魔力を込めた剣をブンッと振る。

するとヴェイルノートの周りにチョコのゾンビ達が集まり、ゾンビに攻撃が命中。

ゾンビ達が一瞬で凍ると、グラリオは力を込めてもう一度剣を振る。

するとどうだろう。ゾンビ達の体は氷ごと斬られてしまった。

はいはーい!ウチの美味しいお菓子達、集まって〜?

「プリンアラモード」!

対するはネクロマンサー、レベル不明。

ゲノン帝国幹部であり、ゾンビを従わせる力の他にゾンビをお菓子に変える力を持つ少女、チョコ。

無数のゾンビ達を集め、森の中に巨大なプリンを作り上げると、前を走るジャックやグラリオ、ルルカ達を飲み込むように雪崩のように崩れ始める。

あはは!ナマイキなアイツもオッサンも全部グチャグチャ!
しかしその瞬間。

汚物でできたスイーツなんて汚くて見ていられないわ……。

下げて頂戴。

突如、巨大なプリンの横に白い大蛇が出現。

「汚い」と言われた事に腹を立てたのか、「は?」と不満そうにシャルティアを睨みつけるチョコに、白い大蛇は機嫌を損ねたのかプリンを睨みつけプリンの真上から尻尾を叩きつけて破壊。

プリンはさらに崩れ、1体ずつバラバラになった無数の死体が雨のように森に降り注ぐ。

ごめんなさいね♪このコ、気が短いの♪

気・を・付・け・て♪

オマエ、邪魔!

その瞬間、チョコの手から白い大蛇の頭の上に立っていたシャルティアへ紫色の光線が発射。

おぞましい人の顔をした光線がシャルティアの眉間を狙う。

しかし。

汚いと言ったでしょう。

うんざりなのよ、その”目”。

わかったら消えなさい?「死神の歌」。

チョコの光線が目の前に迫っているのにも関わらず、ゆっくりと武器を構えるシャルティア。

彼女は横笛を(くちびる)に当て、身も凍るような冷たい音を奏でる。


次の瞬間、パンッ!という音と共に、大量に降り注いでいた死体が一斉に破裂。

光線も跡形もなく消えてしまった。

あぁ、代わりのスイーツは用意しなくて結構よ?

汚い、臭いも酷い、オマケに見た目は最悪。反吐が出るもの♪

――大蛇を従わせ、横笛で音を奏でる女性。シャルティア。

ジョブ、ミンストレル。レベル不明。


炎、水、雷などのエネルギーを使った攻撃はもちろん、

悲しみ、喜び、怒りなどの感情から天候、季節、生と死さえも、彼女の音次第。

微笑を浮かべ音を奏でるその姿は、天使か悪魔か。


そして……。

ミンストレル。すなわち吟遊詩人……。

心地よい歌だったぞ、シャルティア。

ディアス最強の男、ヴァーデル。

ジョブ、レベル不明。

シャルティアの奏でる音に目を閉じ堪能していた彼は、不気味な笑みを浮かべながら角を赤く染めると、全身に炎を纏う。


ディアスの「覚醒」。

互いの力を競い合い、強靭な肉体を持つディアスの潜在能力の1つ。

炎、水、雷などのエネルギーを選び、それを体に纏う事で、自身の攻撃の強化や凍結、火傷などの状態異常、さらには攻撃を跳ね返し防御する事もでき、

攻撃、支援、壁となる防御、その全ての役割を果たす事ができる。


その中でも最強と呼ばれるのが闇の炎の組み合わせ。

闇単体ではなく、闇と炎両方を纏う事でディアスの持つ魔族の力をより強化する事ができる。

素晴らしい……。

やはり奈落のように深く、烈火のように力が湧いてくる……。

まるでお前が死ぬその時を祝福し、待ち望んでいるようだ……。

そう思うだろう?ヴェイルノート!!

そう、ヴァーデルこそがディアスの中で唯一、闇と炎の力を併せ持つ男。

故に最強。


ヴァーデルはなぜかヴェイルノートに向かって叫び、フルパワーで地面を叩き割る。

その攻撃は地中を走る衝撃波が生まれ、ヴァーデルの真下から巨大なプリンの真下まで伝って走り、さらには元の体の色に戻ったヴェイルノートの心臓へ向かって走る。

そして、ヴァーデルに狙われるのを知っていたのか、こちらへ迫り来る衝撃が見えたのか、困り顔で「やれやれ……」とため息をするのは……

はぁ……。

協力というものを知らないのですか?これでは標的を逃してしまうどころか、こうして集まった意味が無い。

このままではこの世界の支配をする帝国の、それも幹部としての面子が丸潰れ。やはり人の手に余る力を持つ者というのは、鎖を繋いでおくべきなんですねぇ……。

共に満足できる世界を、と思っていましたが本当に残念だ。

「アブソリュート ・アビス」。

ゲノン帝国の最高幹部、ヴェイルノート。

ジョブ不明。レベル不明。

地中を走る衝撃派が目の前に迫る中、右手に漆黒の魔法陣を纏い、手を開き地面に触る。


その瞬間、ヴェイルノートが立っている地面を中心に草木が枯れ、地面は雨の降らない地域のように枯渇。

さらに地面は砕け、「ドドドド」と大きな声を立てながらものすごいスピードで巨大な穴が開いていく。

シャルティア、ペットを戻せ!穴に落ちるぞ!
きゃあ!?
シャルティア!!
その攻撃は、白い大蛇に乗っていたシャルティアやヴァーデルの真下の地面にまで届き、ヴァーデルによって跡形もなく破壊されたプリンを創り出したチョコにも届いてしまった。
ヴェイルちゃん。ウチまで落ちたらどうするつもり?

すみません。

ついつい力を出しすぎてしまいました。

ヴェイルノートの魔法、アブソリュート ・アビス。

たった一撃でシャルティアの大蛇に致命的なダメージを負わせ、余裕の表情をしていたヴァーデルも一時的に戦闘を中断し穴の開いていく森の中からシャルティアを救出しに向かわせ、攻撃手段のプリンを失ったチョコも穴に落ちる寸前まで追い込んだ。


そしてさらに穴は大きくなり、ウメダへと届いてしまう。

その時、ウメダ周辺の大きな木の上で一部始終を見ていた1人の男性がウメダが手を前に出し、ため息をついて呟く。

やれやれ。

ただでさえ壊滅状態だっていうのに、これ以上町が壊れたら大変だよ。

まったく……。せっかくの異世界なのに、ヴェイルノート君はやりすぎなんじゃないかな?

じゃあ、かなり恥ずかしいけど……使わせてもらうよ。僕のスキル♪

「レインボー・ラブ」♪

その瞬間、ウメダの周りを囲むように虹色の薄いバリアが出現。

ものすごいスピードで広がる穴は、ガガガガッと大きな音を立てるもそれ以上は広がらず、見事ヴェイルノートの攻撃を止めることに成功。

男性は「よいしょっと」と木から降り、ルルカやグラリオ達が走っている方向をじっと見つめる。

ウメダは最初の思い出の場所……。

これでもう安心だね。いやぁよかったよかった。

ルルカちゃんも元気になったみたいだし、これで"彼"も次の町へ行けるでしょ。


あ、お月様が綺麗だなぁ。

もうこんな時間かぁ。

……それにしても僕のスキル、愛で包み込むバリアと愛で洗脳を解く能力って……!なんて恥ずかしいんだ……!もっと他になかったのか……!


でも!あえて叫ばせてもらおう!

あぁ叫ばせてもらうとも!!

彩香ーーーーーーーーーー!!

――


一方、足元が深い穴になってしまったチョコ。

お菓子の絵が描かれたノートを手に、空中をふわふわと浮きながらヴェイルノートを探していた。

ほんとにありえない……。

っていうか、あの生意気なヤツもいないじゃん。

サイアクなんだけど……。

シャルティアに「嫌」と言われた眼をしながら巨大な穴を見つめるチョコ。

ヴェイルノートが攻撃をする前とは違い、視界の悪い森から一転して、ただ深い穴が広々と続いていて隠れる場所は無い。

しかし時刻は夜。もともと森だったため灯りは無く、穴を見つめても暗闇の中。

そこに誰かが居ても見つける事は難しい。

こういうのめんどくさいなぁ。

いきなりドーンって来てくれた方がわかりやすいんだけどなぁ。

その時、月の光がチョコを……

否、チョコの背中にピッタリとくっつく少女を照らす。

ナイトメア〜?
は?
ネクロエンディア!!!

チョコの背中にくっついていたルルカ。

懐かしげににっこりと笑うと、以前宿屋を崩壊させたあの魔法を発動。


ナイトメア・ネクロエンディア。

以前は巨大な悪魔を召喚して自爆する魔法だったが、実は密かに改良を加えていたルルカ。

チョコの頭上に巨大な悪魔を召喚し、闇と炎のエネルギーを最大まで引き上げ、まるで爆弾のように空中で爆発。

さらに、自爆ではないので悪魔は傷1つついておらず、爆発に巻き込まれたチョコの後頭部を……

地獄へ落ちろ〜〜〜!!

フルパワーでブン殴り、ヴェイルノートの攻撃によってできた深い穴……文字通り"奈落の底"に落とす事に成功。

ルルカは喜びのあまり、中指を立てて「落ちろ落ちろ〜!あはははははははは!」と大笑い。

その様子を見ていたのは……

まさかの一発KO!?
脳内で試合終了のゴングが鳴り、思わず大声を出してしまったジャック。
中指立てちゃダメーーー!

と、改めてルルカの恐ろしさを知りつつもツッコミを忘れない桃華。

そして……

チョコさんがやられましたか……。

それよりも、さすがにやりすぎましたねぇ……。あの魔法は魔力の他に闇の力も消費してしまう……。

"あいつ"を消せるならと使ってみましたが、このままでは本当に逃してしまう……!

想像以上の力を消費してしまったヴェイルノート。

自身の攻撃が届いていない森までふらふらと移動し、木にもたれて休む。

ですが……ヒヒ……!

ここはもう、ウメダダンジョンの近く……!

ここで待っていれば必ず彼は来る……!

うう……!あああ……!

両手で顔を覆い、苦しむヴェイルノート。

シュウウ……と身体中から黒い煙を出しながら、またふらふらと歩きだす。

私は……!

"あなた"の思想に……充分に従える器ではありません……!早く私の中から……!ああああ……!!

……やはり、そうだったんだな。
グ、グラリオ将軍!?

途端に、木の影から現れたグラリオ。

自分の予想が当たっていたのを察すると、ヴェイルノートに向かって手を広げ、「覚えているか?」と声をかける。


……それは数年前。

日本、五智谷市にいたはずのグラリオは、

ゲノン帝国の中心に位置する「ゲノンムルグ城」の大広間、大きな魔法陣の上に召喚されたかのように立っていた。


辺りには、

天使や人間の絵が描かれた大きなステンドガラス、

神殿やゲームに登場する城にありそうな柱、

赤い絨毯と地球儀がある。

『ここは……どこだ……?』
『ようこそ異世界へ。ヒャハハハハ!』
『異世界?何を言っている?』
『お待ちしておりましたよ。私の名前はヴェイルノート。グラリオ将軍、憧れの貴方に会えて光栄です。』

『将軍だと?

……なんだ、この格好は?私はなぜこのような格好をしている?』

『いやぁ、よくお似合いですよ……皇帝もきっとお喜びになられる……。あぁ、もしや(はかま)の方がよろしかったかな?』

『皇帝……?さっきから何を言っているんだ!お前は誰だ!この部屋は何だ!質問に答えろ!』

『おやおや、貴方ともあろう者が自分に置かれた状況を理解していないようだ。

……仕方ありません、説明しましょう。それではまず1つ目。先程も言いましたがここは貴方の居た世界ではない。言うならば"異世界"です。


武器、魔法、ギルド、魔物などが存在するファンタジーの世界。貴方も映像で見た事はあるでしょう。コンピューターゲームはお好きかな?』

『ファンタジーの世界……?』

『ええ、ええ。そうです。

では2つ目。良い国民と高い軍事力を誇る国。それが"世界の中心"ゲノン帝国です。何を隠そう、今私達のいるこの城こそが"全ての始まりの地"ゲノンムルグ城。』

『そしてそして、貴方様はグラリオ将軍。皇帝を、この国を、この城を守るための戦士。


あぁ、なんてかっこいいんでしょう。

誰もが憧れるファンタジーの世界の、それも国を守る戦士に選ばれた男性……』

『それが貴方だ。』

『ぐっ……!なんだ、目眩が……!?今何をした……!』

『ヒヒヒ……貴方は今、"消す"力を得た。

ここに地球儀があります。不思議でしょう?手も触れていないのに回っている。いやぁ、地球というのは本当に丸いんですねぇ……』

『なんだ……!?指が勝手に動く……!?』
『では、この国を指で触れてみて下さい。』
『ま、待て!待ってくれ!何かまずい気が……!胸騒ぎがするんだ!!』

『はい!!

はい消えました!消えちゃいました!!ほら見て下さい!貴方の触れた所は青い海になっている。すごいでしょう?』

『地球儀から……国が消えた……!?』

『ヒヒヒヒ……そうです。地球儀から国が無くなったんです。さて、では次は――』

『まさか……!?』

『そうです!日本です!

あぁ、なんて小さく可愛らしい国なのでしょうか……。

さぁ、日本の抱える問題も、赤子に悩む母親も、いじめを恨む学生も、全て、優しく撫でてあげましょう……。

さぁ!!』

『や、やめろ……っ!!』

『どうしてですか?ただの地球儀ですよ?ちょっとリアルでちょっと不思議な地球儀……ヒヒヒヒ……。』

『さぁ消しましょう!!さぁ殺しましょう!!』
『頼む……っ!!やめてくれ……っ!!』

『ああああ……その青ざめた表情(かお)、いいですねぇ……。』

『くそ……っ!誰かオレを……オレを止めてくれ……!誰か……っ!!』
『ご自分の置かれた状況がわかりましたか……?グラリオ将軍……。』

『はぁ……!はぁ……!

本当に、日本を……!人を消すところだった……!

私は……何をすればいいんだ……!?』

『"異世界人を確保しろ"。

皇帝からの命令はそれだけです。大丈夫、簡単な事ですよ。』

『確保……?』

『貴方は、日本からこの世界に来た1人目の人間。

貴方はその1人目として、貴方のようにこの世界に召喚された他の方を捕らえ、この城に連れてくればいい……。』

『何だと?私以外にも?』

『ええ。赤子や幼稚園、中学生やサラリーマン、多くの方を召喚し、このファンタジーの世界を堪能してもらう。

そして頃合いを見て捕らえ……』

『この城で処刑……。

あぁ、処刑場は綺麗な花畑のある中庭を予定していますよ。後でご案内します……。』

『処刑だと!?』

『処刑の方法は……』

『貴方が知っている。』

『……ま、待て!待ってくれ!!私には何の罪もない人を殺す事など――』

『貴方、今殺しましたよね?

その指で地球儀を触り、何の罪もない人を……。』

『うう……!』

『命令は絶対です。

では、貴方にはこれから"グラリオ将軍"としてこの国の選ばれた戦士になっていただきますね。』

『いやぁ、貴方ほどの誠実で優秀な男性が幹部……!なんと素晴らしい……!!これからよろしくお願いしますね……?ヒヒヒヒ……!』

――あの時から私はこの世界の幹部の1人、グラリオ将軍として多くの人に会ってきた……。だが今まで、処刑した人など1人も居ない。

だが、今日のお前にはどうしても処刑したい人間がいるようだな。

いません……!

いいや。お前にとって最も邪魔な存在がいるはずだ。

そいつはジャック君と出会い、今日までウメダで過ごしてきた者……つまり、私達の中にいる。

それは……!

私だろう!?ヴェイルノート!!
い、いいえ……!
貴様!なぜ突然ジャック君に嫉妬した!!なぜあのような恐ろしい魔法を使った!!貴様の目的はなんなんだ!!言ってみろ!!
違うのです!わ、私は……!

ヴェイルノートの胸ぐらを掴んで叫ぶグラリオ。

ここまでの態度とはまるで違い、怯えるヴェイルノート。

貴様はどう見ても別人、本物のヴェイルノートではない事などわかっている!お前の正体は誰なんだ!!
み……!!
その瞬間。
はいストップ!!
!?
なっ!?

ヴェイルノートとグラリオの間にジャックの父親、金剛寺優ー郎が現れた。

やぁ。はじめまして。

たぶん100人目の異世界人だよ。だったよね?

やはり……!あなたでしたか……!
あ〜やっぱりわかっちゃったかな〜?

金剛寺優ー郎さん……。

ルルカさんの呪いを解いたのはあなただったんですね……。

ルルカちゃんの呪い!?

まさか、ルルカちゃんが言っていたあの言葉は……!?

『私達、助けてもらったんです!

ええと確か、おにーさんの――』

『言 う な。』
まぁ、スキルがあればなんとかなるよねぇ。ありがとね、ヴェイルノート君♪
そのスキルはあげたつもりなどありません……!あなたが盗んだ事、私は覚えていますよ……!返して下さい……!
ぬ、盗んだ!?あなたは一体……!?
おーーーーーい!
ジャックさん!?
そう!偉大なる異世界人、悠哉ことジャックの〜…………って、あれ?
あれ!?パパ!?
お父さん!?
パパでーーーす!

ジャック君と桃華ちゃんのパパ!?

緊張感のない性格……!そっくりだ……!

ヒ……ヒヒ……。

さぁ優一郎さん、いつでも攻撃してきて下さい。私を消しに来たのでしょう?

あのねヴェイルノート君。

かっこつけたいのはわかるけど、子供の前で物騒な言葉はよくないよ?

僕が来たのは息子の見送りと交渉さ。

見送りはわかりますが、交渉とは……?
優ー郎殿!ヴェイルノートは交渉など応じる相手ではありません!
…………いいえ。交渉を受け付けます……。交渉の内容は何ですか?
なんだ、ちゃんと聞いてくれるんだね。よかった〜。
な、なぜだ!?
さっき戦いを煽るような事言ってたけど、戦闘で不利になるのはヴェイルノート君の方だからねぇ。
ヴェイルノートが不利!?そんな事があるのか!?

さて……じゃあヴェイルノート君。交渉だ。

息子のジャック、娘の桃華。それからグラリオ将軍と、ルルカちゃん、リリカちゃん。あとミノルちゃんだったかな。

今言ったみんなを、見逃してはくれないかな?

父さん……?

といっても、この場だけでいい。

これから先、ジャックの冒険の途中でどうしても帝国と戦わなくちゃいけない時はあるはずだ。

親としても、勇敢に立ち向かう所は見たいしね。

それと……さっきから僕の事を怖がっている幽霊の女の子、君はノノカちゃんだね?
は、はい……。

なるほど……あなたの交渉とは、チョコさんにも見逃してほしいという事ですね……?

わかりました。私はチョコさんに立ち去るよう伝えます。

ノノカさんにはシャルティアさんとヴァーデルさんに立ち去るよう伝えてくれますか?

わ、わかりました……。

おぉ。僕の思ってる事を察してくれたみたいだねぇ。

でも、「何をされるかわからない」って顔をされるのはなんだかなぁ。

状況が悪すぎる……。

あなたの交渉通り、喜んで立ち去らせていただきます。

やだなぁ。そんなに怯えなくてもいいのに。僕はただの異世界人だよ?

苦笑いをする優ー郎。

警戒しながら立ち去るヴェイルノートとノノカ。

その後、交渉通りチョコ、ヴァーデル、シャルティアも森から消え、ジャック達の戦いは終わった。


そして……。




あっ!ジャックくんっ!
おわぁ!?やっと起きたのはいいけど抱きつくなー!
ボク、ずっと怖かったんだよ?ジャックくんが誰かに取られちゃうんじゃないかって……!
そんなわけないだろー!
あれ……?でも待って。ここ、どこ……?
ったく。ここは……

ミノルちゃんおはよう!

ここはダンジョンでーす!

草木に覆われた壁。割れた窓ガラス。

まるで滝のように、部屋の中から流れる大量の水。

ミノルが目を覚ましたのは、大きな建物の前だった。

ダンジョン!?まるで廃墟だよ!?

おはよう、ミノルちゃん。

さて、ここでジャック君とミノルちゃんに問題だ。

今まで私達がいた町の名前はウメダ。君達は”ウメダ”という言葉に聞き覚えがあるだろう?ウメダ、といえば?

大阪の梅田?地下はまるでダンジョンみたいに広いっていうけど……?
もしかしてここ、梅田駅!?ほらあそこ!文字がかすれてるけど梅田って読めるよ!?

おお!よく読めたな!!

正解だ!ただ、この梅田駅は少なくとも数百年、いや数千年経っている……”あっち”で何があったのかはわからないが、これは私達の知るもので間違いない……!

どうなってんの!?じゃあ現実にはこの駅はない!?いや現実が遥か未来!?んんん?

残念だが、そこはわからないんだ。

なぜこちらの世界にこれがあるのか、なぜこのような姿をしているのか、現実ではどうなっているのか、帝国では研究や調査をしているが、未だに謎が多くてな……

どうしてこのダンジョンに行く予定だったんですか?

確かに、ダンジョンはほとんどが謎に包まれた建物だ。

しかしわかっている事の中に、2つメリットがある。

1つはお宝。

内部には強い武器や莫大なお金が眠っていると言われているんだ。

ダンジョンとはこの世界の住人が付けた名前でね、多くのパーティやギルドが挑んでいるのだが……。

えっ……まさかみんな、中で死んでたり……?
そうだな!特にジャックくんは美味そうな体をしているから、獰猛な獣の魔物に食い殺され――
イーーーーーーーヤーーーーーーーー!?
えええええええええええええええええええ!?
ヤバいねぇ!!
反応が全く一緒……。さすが親子ね……。
ルルカちゃん、無事だったんだね!
ジャックパパのおかげよ!

ジャックパパ……だって……!?

これって「別にパパって呼んであげてもいいんだからね」って事!?

ツンデレサイコーーー!
お父さん!そんな事言ってるとルルカちゃんからキツいツッコミが……!
おおっと!?そいつはゴメンだ!

説明を続けるぞ?

ダンジョンには、お宝以外にもメリットがあってね。

ダンジョンの中にいる魔物を倒すと大量の”ジョブ経験値”のようなものを獲得できるんだ。ジョブ経験値というのは……有名ゲーム実況主ならわかるだろう?

わ、わかるけど……!

気にする事ないわ。

全員で行けばあっという間にレベルアップして……

って言いたい所だけど、ここからはミノルと2人で行くんでしょ?

まぁ、みんなで見送るって決めたんだし、あたしはここまでね。

それは私も、だな。

じゃあ、ここで見送るとするか。途中で泣き出さず、最後まできちんと聞いてくれよ?

……はい!

じゃあまずあたしから!

ジャック、あんたのおかげで毎日楽しかったわ♪

これから寂しくなっちゃうけど、またどっかで会えるって信じてる!

それと……

ほんとは諦めてる事があって、ずっと悩んでて、もう無理って思ってた……。

でも、ジャックの言う「嫌だ」って言葉聞いて思ったの。

誰に何を言われても諦めないで「嫌だ」って言えば、きっとなんとかなるかもしれないって。

だから……

いろいろありがと!

あんたのおかげで元気もらえたし、がんばろうって思えたの!

あっ。言っとくけど、別にジャックが好きって意味じゃないからねっ!

じゃあじゃあ、次は私ですっ!

おにーさん、いつか学園に来て下さいね!

私が先生に紹介しておきます!

それと、これあげます!大事にして下さいね!
えっ……これ、ハサミ……?
ちっちゃい毛がついてるので、オマケであげます♪
誰の毛!?
お兄ちゃん!次は私だよ?
桃華……。

私、お兄ちゃんに会えてほんとに嬉しかったの。

だから、絶対負けないでね!どんなに怖い人が来ても、無理しちゃダメ!

……わかった。

ほんとにほんとに負けないで!!

日本でも知らない人なんていないくらい、CDEネットワークなんて超えるくらい有名になって!!

あぁ。ありがとう。
うおおおおおおおおお!
グラリオさん……!

わかってはいたんだ……!

見送るのが辛い事くらい、わかっていたんだ!

しかし、なぜこんなにも辛いのだ!!

……!

すまないジャック君!!

泣くなと言った私の方が泣いてしまった!

笑いたい……!笑いたいのに……!

涙が止まってくれないんだ……!!

グラリオさあああああん!!

ジャック、号泣。

大粒の涙を流すグラリオを、耐えきれなくなったジャックがぎゅっと抱きしめる。

笑うんだ!笑え!笑え!!

私は今、ジャック君を見送らなければならないんだ!

涙よ、止まってくれ!!頼む……!!

ジャックと抱き合いながら、何度も何度も「笑え!」と叫ぶグラリオ。

けれども、「決して泣かない」と決めていた想いはすでに限界を超えていた。

そんなグラリオを見たジャックは、グラリオを安心させるため、笑顔になって優しく囁いた。

グラリオさん……。
行ってきます♪

ぐうう……!!

ああああああああああああああああああ!!

どんな時も涙を見せず、皆を励ましてきたグラリオ。

そんなグラリオをいつも見ていたジャックは、初めて見るグラリオの号泣する姿にほっと安心し、

「ありがとう」という気持ちを込めて「行ってきます」と囁いた。


ウメダダンジョンに響くグラリオの声はどこまでも聞こえる。

ジャックはダンジョンの入り口に立ち、スーーッと息を吸うと、大きな声でハッキリとお別れを告げる。

みんな!
行ってきまああああああああああああああす!!

かくして、

ウメダ、ウメダ周辺の森から旅立ち、

ウメダダンジョンに入って行ったジャックとミノル。

果たして、ダンジョンは安全なのか?

そしてダンジョンを抜けた先は?

ジャックの冒険の次の舞台は?


次回。

ウメダダンジョンの甘い誘惑が、ジャックを襲う!?

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登場人物紹介

名前:ジャック

初登場:2話

メインで活躍するお話:全て 


主人公。

本名は金剛寺悠哉(こんごうじゆうや)。

ゲーム実況動画を動画サイトにアップロードして活動している男子高校生で、とある事件から異世界転生してしまう。

すぐ人を信じたり優しかったりよく笑ったり、子供らしい所が多く目立つ性格で、基本的に誰とでも仲良くなれる。

それは相手が敵であっても「友達になれるかもしれない」「悪い人じゃないかもしれない」と思うくらいで、敵に騙されたり利用されたりする事もあるけれど、初登場時から考え方を変えた事はない。

また、異世界人で唯一スキルを持たない。

名前:金剛寺桃華

初登場:3話

メインで活躍するお話:????編


ジャックが異世界で初めて出会う少女で、その正体はジャックの妹。

初登場時はお互いに記憶が無かったので認識していなかったけれど、後に思い出すことに。

ジャックと同じくおっちょこちょいですぐ人を信じてしまう性格で、ルルカ曰く「兄妹そっくり」。

異世界人で、何らかのスキルを持つ。

名前:一ノ瀬煌(いちのせ きらら)

初登場:3話

メインで活躍するお話:????編


口癖は「チョリーッス!」。

チャラくてノリが良いナイスキャラで、数億円の財産を持つほどお金持ち。

初登場時からしょうもないギャグをかましてジャックからツッコミをもらう事が多く、普段はネタ要員。

その一方で好きになった女性を守ろうとしたり優しい所もある。

異世界人で、何らかのスキルを持つ。

名前:ミノル

初登場:3話

メインで活躍するお話:????編


ジャックを追いかけて異世界へやってきたクラスメイト。

元は男子高校生だが異世界に来たことで性転換して女の子に。

ジャックに対してはヤンデレで、「あの女の人だぁれ?」と迫る事が多く、いつも怖がられている。

また、異世界人で、とんでもないスキルを持つ。

名前:ゴワス

初登場:3話

メインで活躍するお話:????編


異世界の住人。

謎のユニット「脂肪ブラザーズ」の1人。

奇抜な格好をした男性で、まさにツインテールで水着を着てヒゲの生えたおっさん。

オネエ口調でダミ声。キャラが濃い。

その一方、ジャックやミノルに異世界についてアドバイスをしたり、普通の人が知らないような事を知っていたりと謎の部分も。

名前:ゴッツァン

初登場:3話

メインで活躍するお話:????編


異世界の住人。

謎のユニット「脂肪ブラザーズ」の1人。

ゴワスと同じく奇妙な服装をしている男性。バラを咥えてネグリジェを着たおっさん。

ネタ発言が多く、存在がギャグそのもので口に咥えたバラを相手にプレゼントする時に言う「あげる。」が口癖。

ゴワスとは違い、真面目な話やアドバイスをする事は少ないが優しい性格。のはず。

名前:グラリオ

初登場:3話

メインで活躍するお話:????編


ゲノン帝国幹部の1人。

本来はジャックなどの異世界人を捕まえて処刑する敵だが、正義感が強く帝国に疑問を抱いているため、異世界人を捕まえずにアドバイスをするなどの行為が目立つ。

異世界人で、触れたものを消すスキルを持つ。

名前:綿貫末吉(わたぬきすえきち)

初登場:5話

メインで活躍するお話:????編


町「クラスタ」で宿屋の経営をしている男性。

異世界について、異世界人についての知識を知っている。

異世界人で、何らかのスキルを持つ。

名前:リリカ

初登場:6話

メインで活躍するお話:????編


西の大陸にある学園都市「クロノス」出身の女子生徒。

魔法科の1年の生徒で、学園の七不思議から世界中の珍事件を追い求める「珍部」部長を務めている。

性格は明るく元気で、好奇心旺盛で無邪気な性格。幽霊などのホラーも平気。

ルルカとは同級生だったが……?

名前:ルルカ

初登場:6話

メインで活躍するお話:????編


西の大陸にある学園都市「クロノス」出身の少女。

学園の卒業生で、アンデットなどのモンスターを従わせるネクロマンサー。

性格はツンツンしていて、スケベな男に対しては厳しい。

大人嫌いでもあり、グラリオやゴワスなどには突拍子もないあだ名をつけることもしばしば。

ジャックと出会ってからは「ルルカ様」として君臨。

また、クエスト編では学園都市の過去が明らかになって、新しいジョブで再会する事になる。

名前:ノノカ

初登場:6話

メインで活躍するお話:????編


引っ込み思案の幽霊の少女。

初登場時からしばらくルルカに追いかけられる事が多くなるけど、後に正体が明らかに。

名前:オルテガ

初登場:7話

メインで活躍するお話:????編


城や飛空艇などを造ったことのある有名な中年の技師。

技師の町「マギアルクラフト」出身。

腕は確かだがネーミングセンスが皆無。

名前:サキ

初登場:8話

メインで活躍するお話:????編


セクシーなサキュバス。

魅惑のボディーでジャックを誘惑!?

名前:ヴァーデル

初登場:9話

メインで活躍するお話:????編


敵。

同族同士で戦ってお互いの力を競い合う魔族「ディアス」の男。

最強と呼ばれるくらいの力を持ち、シャルティアと共に行動する。

名前:シャルティア

初登場:9話

メインで活躍するお話:????編


敵。

セクシーな魔族の女性。

ヴァ―デルと共に行動し、何かを企んでいるようだ。

名前:ヴェイルノート

初登場:10話(1話)

メインで活躍するお話:????編


敵。

ゲノン帝国の最高幹部。

現実世界からやってきた人に特殊能力(スキル)を与える力を持つ謎の多い男。

敬語で話すけれど不気味で、他の幹部をまとめる役割を持つ。

名前:サイトウ

初登場:12話

メインで活躍するお話:????編


西の大陸にある学園都市クロノス出身の男性教師。

東の大陸でライブをするアイドル「星乃未来」のファンで、女性用の衣装を着ている。

女子というより女児に興味があり、教師らしからぬ発言が目立つ。

名前:アルドス

初登場:12話

メインで活躍するお話:????編


西の大陸にある学園都市クロノスの男性教師。

名前:クルル

初登場:12話

メインで活躍するお話:????編


西の大陸にある学園都市クロノス出身の女子生徒。

魔法科1年の生徒で、スクール水着を着ている。

名前:ロザリア

初登場:13話

メインで活躍するお話:????編


剣士の女性で、のんびりまったりとした性格。

とある理由から、とんでもない過去を持っている。

名前:チョコ

初登場:14話

メインで活躍するお話:????編


敵。

ゲノン帝国の幹部の1人。

ネクロマンサーの力の他に、死体をお菓子に変える力を持っている。

ロザリアと関係が……?

名前:後藤ケバブ

初登場:15話

メインで活躍するお話:????編


バーチャルなんとかチューバー。アバターとも言う。

ジャックと同じく、動画サイトで実況動画などを投稿して活動している。

自身を作った「中身」を失っていて、異世界の日常をスマホで撮影し、投稿する日々を送っている。

性格はスケベで自由。ジョブのシーフを悪用し、女性の下着を盗んで動画のサムネイルにしようと企んだりと、ネタ発言・関西弁が目立つ。

一方、シリアスな一面もあったり、CDEネットワークの一員で意外と有名だったりもする。

名前:秀樹(ひでき)

初登場:17話

メインで活躍するお話:????編


自然を愛する男性。熱血で突然歌いだしたりする。

異世界人で、舌の形を変える力を持つ。

名前:轟鬼(ごうき)

初登場:17話

メインで活躍するお話:????編


敵。

ゲノン帝国の幹部の1人。

自身の体や拳に炎を纏った「煉獄拳」の使い手。

紅やリリックと一緒に行動しているけれど本来は敵ではない。

異世界人で、何らかのスキルを持つ。

名前:鬼塚アモン

初登場:17話

メインで活躍するお話:????編


ギルド「鬼ヶ崎連合」のギルドマスターをしている青年。

目つきは悪いかもしれないが、仲間想いな性格。

異世界人で、何らかのスキルを持つ。

名前:星乃紋三郎(ほしの もんさぶろう)

初登場:18話

メインで活躍するお話:????編


下ネタ発言が多いスーパーおじいちゃん。

異世界で大人気のアイドル「星乃未来」の祖父で、後に登場するスーパーお婆ちゃんの夫。

スケベな性格で、下ネタが後を絶たない。

異世界人で、何らかのスキルを持つ。

名前:リサ

初登場:18話

メインで活躍するお話:グラスオーヴィ編


酒場「グラスオーヴィ」を経営している女性。

自慢のボディーとオープンスケベな発言が特徴。

ゴラゴランの大ファン。

名前:ソニア

初登場:18話

メインで活躍するお話:グラスオーヴィ編


酒場「グラスオーヴィ」で働いている少女。

男嫌いで、下ネタ発言やナンパをするような不埒な男には容赦なく刀を抜く。

名前:ナナ・ニャルキット

初登場:18話

メインで活躍するお話:グラスオーヴィ編


ネコの獣人「ニャルシー」の女の子で、酒場「グラスオーヴィ」で働いている。

とても明るく元気で、現実世界に興味深々。

下ネタは言わないけど全裸でお風呂場から出てきたり、ラッキースケベに好評のある女の子。

シリアスなシーンよりもギャグシーンの方が多い。

星乃未来の大ファン。

名前:ゴラゴラン

初登場:18話

メインで活躍するお話:????編


ニカッとスマイル、溢れる筋肉、その名はゴラゴラン。

「YES!マッスル!」というセリフを考え、異世界に知らしめた張本人。

モンクやギャラクシーなどの格闘系ジョブの中で知らない者はいない。

また、グラリオとは同じ五智谷市のジムに通っていた親友でありライバル。

ジャックの異世界転生についても何か知っているかも……?

異世界人で、何らかのスキルを持つ。

名前:ヴェイン

初登場:19話

メインで活躍するお話:????編


敵。

ゲノン帝国幹部、紅の手下。

「毒斬り」の異名を持つ。

名前:リリック

初登場:19話

メインで活躍するお話:????編


敵。

ゲノン帝国幹部、紅の手下。

かすれた声で「ア…ア…」や「ヒヒヒ」など不気味なセリフが目立つ不気味な男。

その正体は……

名前:レン

初登場:19話

メインで活躍するお話:????編


敵。

ゲノン帝国幹部、紅の手下。

オオカミの獣人の少年。

名前:ユーマ

初登場:19話

メインで活躍するお話:????編


敵。

ゲノン帝国幹部、紅の手下。

やる気のない新人で、純粋に強い相手と戦う事を望む少年。

名前:紅(くれない)

初登場:10話

メインで活躍するお話:????編


敵。

ゲノン帝国の幹部で、「鬼人」の異名を持つ。

クラスタドームを襲撃したり精霊の森を燃やしたりと何度か登場してはジャックを苦しめる強敵。

名前:星乃未来(ほしのみらい)

初登場:22話

メインで活躍するお話:????編


現実世界からやってきた女の子で、多くのファンを持つ大人気アイドル。

家族は祖父の星乃紋三郎ともう1人、優しくも怖い祖母がいる。

異世界人で、何らかのスキルを持つ。

名前:アルバート・ラッセル

初登場:22話

メインで活躍するお話:????編


全身金の服装をしたナルシストの男性。

莫大なお金を持ったラッセル一族の1人。

ゲノン帝国の新しい幹部として、クラスタドームにやってくるが……?

名前:金剛寺優ー郎(こんごうじゆういちろう)

初登場:26話

メインで活躍するお話:????編


ジャック(悠哉)の父親。

アニメ、ゲーム好きで、ジャックをゲームに誘う事が多い。

また、妻の彩香にべた惚れで、いつもイチャイチャしている。

異世界人で、愛の力を使ったバリアなどを作る力を持つ。

名前:金剛寺彩香(こんごうじあやか)

初登場:26話

メインで活躍するお話:????編


ジャック(悠哉)の母親。

アニメ、ゲーム好きで、コスプレイヤー。

また、夫の優ー郎にべた惚れで、いつもイチャイチャしている。

異世界人で、何らかのスキルを持つ。

名前:????

初登場:26話

メインで活躍するお話:????編


ヴェイルノートと関係のある女性。

ジャックの事を知っている……?

名前:千本松玄馬(せんぼんまつげんま)

初登場:27話

メインで活躍するお話:????編


オルテガと同じ、腕のある職人。

誰かを探しているようだが……?

異世界人で、何らかのスキルを持つ。

名前:リーシャ

初登場:34話

メインで活躍するお話:グラスオーヴィ編


魔族、ヴァンパイアの少女。

ソニアの事をお姉ちゃんと呼ぶ。

名前:リリム

初登場:36話

メインで活躍するお話:グラスオーヴィ編


死神検定試験1級に合格した死神の少女。

ルルカのライバルで、いわゆる顔芸枠。怒るとすぐ怖い顔をする事から周りのキャラに怖がられる事が多い。

セクシャルレインボー編では3割増しで歪んだ新しい顔が登場。

やっぱり怖い。

名前:藤崎結衣(ふじさきゆい)

初登場:36話

メインで活躍するお話:グラスオーヴィ編


異世界人でニャルシーの少女。

異世界人で、何らかのスキルを持つ。

名前:犬星ソラ

初登場:36話

メインで活躍するお話:グラスオーヴィ編


サッカーと食べる事と空が好きな、自由大好き人間。

異世界人で五知谷中学校の在校生。

何でも食べる、人の話を聞いていないなどつかみどころのない性格。

一見悩みなど無いように見えるが、悲しい過去を持つ。

異世界人で、何らかのスキルを持つ。

名前:J

初登場:41話

メインで活躍するお話:????編


謎の少年。

名前:ゴラロボ

初登場:41話

メインで活躍するお話:グラスオーヴィ編


ナナが発明した、カタコトを話すロボット。

リサの推しであるゴラゴランそっくりの姿をしていて、決めセリフの「YES!マッスル!」を言うのはもちろん、筋肉を意識したネタ発言も搭載。

セクシャルレインボー編では、ナナがジャックに会う前の過去が明らかに?

名前:ノノ

初登場:42話

メインで活躍するお話:グラスオーヴィ編


酒場「グラスオーヴィ」で働く少女。

精霊術士で、大人しく、落ち着いた性格。

名前:小鳥(ことり)

初登場:42話

メインで活躍するお話:グラスオーヴィ編


酒場「グラスオーヴィ」で働く少女。

真面目でしっかり者。

名前:ヒナ

初登場:42話

メインで活躍するお話:グラスオーヴィ編


酒場「グラスオーヴィ」で働く見習い天使。

天然で優しく、胸の大きい女性。

名前:バルバトス

初登場:45話

メインで活躍するお話:グラスオーヴィ編


ウエノのスラム街をシメる男。

スケベな性格で、派手なもの大好き。

闇市場とも関係があるようだが、

果たしてその正体は……?

名前:大文字ヤマト

初登場:45話

メインで活躍するお話:????編


ウエノを警備するボランティアをしている男性。

本職は飛空挺と関係があるようだ。

名前:アイザワ

初登場:45話

メインで活躍するお話:グラスオーヴィ編


ウエノで警備のボランティアをしている老人。

普段は穏やかだが、帝国の話には過剰に反応する。

グラリオとは友人関係にあるようだ。

本職は……?

名前:オズウェル

初登場:45話

メインで活躍するお話:セクシャルレインボー編


ウエノで警備のボランティアに参加している少年。

グラスオーヴィ編で初登場を果たした時は素性がわからないまま話が終わってしまうけれどセクシャルレインボー編で再び登場。

果たしてその正体は?

名前:時雨(しぐれ)

初登場:50話

メインで活躍するお話:グラスオーヴィ編


テイル・プロミーズで

人外に人間ついて教える学校の教師をしていた鬼の女性。

人の恋心を刺激する能力がある。

名前:西川ドス美

初登場:51話

メインで活躍するお話:????編


オネエ口調、ダミ声の人物で、

人間ではなくバーチャルチューバー。

後藤ケバブとはマブダチらしい。

名前:ロゼッタ

初登場:53話

メインで活躍するお話:????編


女性の姿をした水の精霊。

ノノと、ノノの父親の事を知っている。

名前:アメリア

初登場:53話

メインで活躍するお話:????編


ノノの母親で、

かつて精霊の森でピアノを弾いていた精霊術士。

現在は異世界と現実世界の繋がりを研究する組織「ワールドリンク」の一員。

名前:グラン

初登場:53話

メインで活躍するお話:グラスオーヴィ編


ノノの父親で、

数十年前精霊の森を助けた事から森の英雄と呼ばれている。

ソニアの父親、グラス・オーヴィとは親友。

名前:グラス・オーヴィ

初登場:55話

メインで活躍するお話:????編


ソニア・オーヴィの父親で、

酒場「グラスオーヴィ」に自分の名前を付けた張本人。

魔剣フレイムイーターの使い手で、圧倒的な強さから鬼と呼ばれていた剣豪。

ノノの父親、グランとは親友。

名前:メルーナ

初登場:56話

メインで活躍するお話:セクシャルレインボー編


敵。

セクシーな格好をした女性で、

人の欲望を具現化する力を持った女神。

名前:ヒビキ

初登場:56話

メインで活躍するお話:セクシャルレインボー編


敵。

竜人族の女性。炎を司る。

筋肉が大好きで、情に熱い性格。

パワーと炎技が得意。

名前:アルテミア

初登場:56話

メインで活躍するお話:セクシャルレインボー編


敵。

セクシャルレインボープロジェクトのメンバーの1人。

サキの王、つまり魔王の城で毒の研究をしていた魔族で、あらゆる効果を持つ毒を扱う。

初登場からしばらくはメルーナに協力していたけれど、だんだんとバルバトスの優しさに打ち解けて行って……?

名前:????

初登場:56話

メインで活躍するお話:セクシャルレインボー編


敵。

ピエロのような恰好をした不気味な少年。

とある「怨念の塊」の片割れと言われていて、得体の知れない恐怖を感じさせる。

名前:????

初登場:56話

メインで活躍するお話:セクシャルレインボー編


敵。

「セクシャルレインボープロジェクト」をまとめる女性。

グラスオーヴィのオーナーであるリサとは親しい関係だったはずが、大きく変わってしまった。

名前:紗桜ゆめ

初登場:62話

メインで活躍するお話:セクシャルレインボー編


紗桜姉妹の三女で、とてもワガママな性格。

とある屋敷に住んでいて、執事兼ボディーガードであるアイザワと共に生活している。

なぜかジャックの事はとても気に入っているようだが、ソラの事は気に入らないようで……?

名前:レックス

初登場:73話

メインで活躍するお話:セクシャルレインボー編


敵。

セクシャルレインボープロジェクトのメンバーの1人。

「料理」担当。

メルーナにメロメロな料理人で、お皿やフォークなど料理に使う道具にもメロメロな青年。

ラッキースケベに鼻の下を伸ばすシーンもあるけれど、辛い過去を持つ。

犬星ソラと似たスキルを持っている。

名前:ゼルガ

初登場:73話

メインで活躍するお話:セクシャルレインボー編


敵。

セクシャルレインボープロジェクトのメンバーの1人。

元空賊の男で、計り知れない物理攻撃力や嵐を起こす力を持つ。

名前:ドルチェ

初登場:75話

メインで活躍するお話:セクシャルレインボー編


敵。

セクシャルレインボープロジェクトのメンバーの1人。

「美肌」担当。

スライムの女性で、体温を冷たく、熱くする事や窒息させる事ができる。


名前:マホ

初登場:81話

メインで活躍するお話:セクシャルレインボー編


敵。

セクシャルレインボープロジェクトのメンバーの1人。

「魔法」担当。

体の中に歯車を入れた種族マギアドールで、優しい性格の女の子。

メルーナからもらったというメモリアルギアを秘めている。

名前:ジュリア

初登場:81話

メインで活躍するお話:セクシャルレインボー編


敵。

セクシャルレインボープロジェクトのメンバーの1人。

「愛」担当。

人の好意(愛)を具現化する力を持つ女性で、いつもニコニコしている。

名前:ライドウ

初登場:80話

メインで活躍するお話:セクシャルレインボー編


敵。

セクシャルレインボープロジェクトのメンバーを支配者。

闇市場のアイテムを持つ男で、ジャックやレックスを襲う。

その正体は……

名前:フラン

初登場:102話

メインで活躍するお話:クエスト編


突然飛空艇に現れた少女で、

ゴーストだらけの遊園地の幽霊。

村エリアを担当し、不思議な力を使う。

どうやら無くした記憶があるようで……?

名前:サリー

初登場:102話

メインで活躍するお話:クエスト編


突然飛空艇に現れた少女でフランの仲間。

ゴーストだらけの遊園地にいる幽霊。

ステージエリア担当で、物静かな性格。

フランの不思議な力について知っている。

名前:ポーラ

初登場:102話

メインで活躍するお話:クエスト編


突然飛空艇に現れた少女でフランの仲間。

ゴーストだらけの遊園地にいる幽霊。

お菓子エリア担当で、見た目は怖いけど遊園地にいるゾンビ達からは絶大な信頼を得ているようで……?

名前:ペトリ―

初登場:102話

メインで活躍するお話:クエスト編


突然飛空艇に現れた少女でフランの仲間。

ゴーストだらけの遊園地にいる幽霊。

謎の少女で正体不明。

舌を出したまま何もしゃべらないけれど、フランは言葉が分かる様子。

名前:星乃ハル

初登場:112話

メインで活躍するお話:クエスト編


スーパーおじいちゃんの星乃紋三郎の妻で、

クラスタを代表するアイドル星乃未来の祖母。

レベル90のバーサーカーで「最強の老婆」として恐れられていて、その歳を思わせないような実力を持つ。

クエスト編のメインキャラクターの彼女はジャックを「師匠」と名乗る人物の所へ連れていくため、2人で世界中を旅する事になる。

名前:シャカラカ・ベイベ

初登場:113話

メインで活躍するお話:クエスト編


敵。

ギルド「ギャラクシーデビル」のギルドマスター。

人を見下したような態度が目立つ男で、クエストクロックを作ろうとしたジャックをからかってイヤミを言う。

また、姿がよく似た兄弟がいる。

名前:クランクハイト

初登場:113話

メインで活躍するお話:????編


監獄の責任者。八剱ハヤテと一緒に行動している。

名前:八剱ハヤテ

初登場:113話

メインで活躍するお話:????編


監獄の監守をしている少年。訳あってクランクハイトと一緒に監獄の外で行動している。

名前:ドゥーン

初登場:113話

メインで活躍するお話:クエスト編


奇妙な格好をした青年。海賊ギルドのギルドマスター。

「変わり者、パンダ人間がいる、連続下着泥棒」など変な噂が絶えないけど、その正体は異世界人で、北海道出身の社会人。

いわゆるギャグ要員で、相棒のパンザレスと一緒にくだらない事を言ってはハル、ルルカ、ジャックからツッコミが入る。

自分、または誰かと縁のある人物を「分身」として、ガチャのように召喚するスキルを持つ。

名前:パンザレス

初登場:115話

メインで活躍するお話:クエスト編


パンダのような奇妙な格好をした青年。海賊ギルドのギルドマスター。

その正体は異世界人で、九州出身の社会人。

こちらもいわゆるギャグ要員だけど、ドゥーンとは日本にいた時から関係があるようで、シリアスな場面では「彼をバカにするな!」と立ち向かう事も。

ゾンビを元の生き物に戻すスキルを持つ。

名前:ジャンキラー

初登場:120話

メインで活躍するお話:クエスト編


アーリーの森の奥にひっそりと建つ秘密の酒場「ジョビデ」を経営する女性。

相手の本名、趣味、住所、何でも分かる能力を持っている人物で、

ドゥーンのスキルの世界の中でジャック達に話しかけてきた”謎の声”のヒントを教えてくれたり、クエストを用意してくれたり、手助けをしてくれる。

名前:ジルベスタ

初登場:122話

メインで活躍するお話:クエスト編


アーリーナイト騎士団の団長を務める青年、ジルベスタ。

ジャックと同じく優しすぎる性格で、団員からは信頼を込めた「お人好し」と呼ばれるほど。

「武器も魔法も使わずに相手を拘束する」という謎の能力を持つ。

その正体は……?

名前:アルク

初登場:123話

メインで活躍するお話:クエスト編、????編


敵。

強大な力を誇る「グランドール騎士団」の1人で、殲滅好きの少年。

忘却の古戦場の武器「ゼイルノート」の使い手で、その強さは絶大。

ジルベスタの不思議な能力を解明するため、そしてジャックに会うためにアーリーナイト騎士団に一時的に所属していた彼は、ドゥーン・パンザレスに襲いかかる。

名前:大文字タケル

初登場:130話

メインで活躍するお話:????編


ゲノン帝国幹部でムキムキマッチョの大男。

グラリオとゴラゴランとは親友のはずだけど、筋肉トレーニングの方向性や性格の違いから本当に親友として見ていいのか悩んでいた。

クエスト編では異世界人クイズ大会の優勝候補として登場。

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