６話 西のトラブルメーカー現る！？
文字数 5,998文字
異世界。
それは、現実世界と繋がりのある不思議な不思議な冒険の世界。
世界は大きく２つに分けられ、
大きな時計塔と学園都市のある西の大陸、
そしてウメダやクラスタのある東の大陸があった。
くんくん……くんくんくん……。
むむっ！これは事件の匂い！！
じゃあ、目的地にけって〜い！
待っててくださいね！おにーさんっ！！
＊＊＊＊
ウメダ。冒険者ギルド。
ジャック、ミノル、煌は世界地図を見ていた。
ふふ〜ん♪
おっきいでしょ！やっと買えたのよこれ！
大正解〜♪
さすがねグラリオちゃん❤︎
港町よ！
毎日たくさんの船が停泊しててね、海賊の町って言われてるの！
超カッコイイ船もあるのよ〜！！
船！？いいじゃん船！！
オレっち、ゴージャスな海賊船に乗って冒険に出てええええ！
船かぁ……！
うん、いいなぁ……！オレも異世界の大海原の冒険に出たい！！
そういうこと！
アクスビットでの目的は市場しかないのよ♪
ご名答♪
これ高かったんだから〜❤︎ウフ❤︎
この町って、どこにあるんですか？
この地図だと西と東に大陸があるけど……
ここは東の大陸よ。
ん〜とそうねぇ……
こんな感じね！
クラスタとアクスビットも記しておいたわ！
帝国には関わらない方が身のためよ。
事件ばっかりだから。
ええ。
あまり大きな声では言えないけど、武力を持った物が嫌いみたいでね。
一夜で滅んだ町もあるってハナシよ。
帝国に住んでる人間には知られてないけど。
さぁね。
「力を持つのは自分だけでいい」って事なんじゃない？例えばこの町に伝説の勇者が現れようものなら、
この町は滅んで終わりってワケ。
もし力を得るなら、誰にも知られないようにしないとね。
んもう！どっちなの〜！？
罰ゲームよ！高速ぶちゅぶちゅ〜〜〜❤︎
……ム。哀れ……？
そうだ。「哀れ」といえば、最近妙な噂が――
その瞬間、グラリオ、ジャック、ミノルは突然声の聞こえた方を見つめる。
そこには、ホウキを持った小さな少女が立っていた。
んもう何よ〜！
今取り込み中なんだけど〜！
……！
ちょっと待ってください！
くんくん。くんくんくん。
美味しいものの匂いを嗅ぎ、匂いの元を探すようにウロウロする少女。
やがて、ジャックの前で立ち止まり、笑顔を見せた。
＊＊＊＊
――つまり……
世界中の珍事件を調査する集会があり、君はそのリーダーを務めていると。
魔法科１年、リリカ。
なるほど？学園都市から来たのね。
学園都市か……
初めて聞いたぞ。
【リリカ】
学園都市クロノス、魔法科１年！
「珍部」部長、リリカですっ！
ん？ちょっと待って？
今なんて……？
そうです！
我々珍部では、猫ちゃん探しから学園の七不思議、さらには世界中で起きている珍しい事件や財宝探しをしているんですっ！
ん？部員ってことは、部活なのか！
異世界にもあるんだなぁ！
えっ。
あっ！？
まぁいいじゃない。
ジャックに用があって来たんでしょ？
何すりゃいいんだ？
オレも手伝うぜ！
――数日前。
学園都市クロノス。
『幽霊！？』
『そうです！オバケです！
先輩、ワクワクしませんか！？』
【セレスティア】
『そそそういう類のものは無理ですわ！！』
『アンデットモンスターなんて最悪ですわ！私は聖なる一族なんですから、魔族や悪魔、その類は無理です！！
そういう事は、ヒュウガさんにお願いして下さい！！』
『ヒュウガさん！
オバケ屋敷に行きましょう？ねぇねぇ、行きましょうよう！』
【ヒュウガ】
『…………。』
『まったくもう……。
そもそも、どうしてそんな所に行くんですか？目的地はどこですの？』
『実は、東の大陸のウメダという町の近くで幽霊騒ぎがあるんですっ！』
なるほど。
長旅だっただろうなぁ。
アタシ達のいる東の大陸とリリカちゃんがやってきた西の大陸はね、昔から仲が悪いのよ。
よくここまで来れたわねぇ？
『ウメダは東の大陸ではありませんか！東の大陸がどういう所かわかっていますの！？』
『……危険だな。』
＊＊＊＊
とある屋敷。
ギィィ……
コホン。
まずはこの屋敷の説明からですね。
この屋敷の名前は「幽霊屋敷」。
今回は私の魔法ですぐに着きましたが、本来はウメダから１時間以上の距離です。道中モンスターとの遭遇を避けたかったので！
ガシャン！
パリン！
やったーーーーーーー！
やっぱり噂は本当だったんですね！！
（あ〜ダメだコイツ行く気まんまんじゃねーか……。クソ、こうなったら……。）
よ、よし！ジャック、行ってこい！
オレは外にいる！！
ジャックきゅんはゴーストラブ❤️だもんな〜！
というわけで１番先頭を歩きたまえ？主人公特権だ！！
じゃあ私が先頭を歩きますね！
さぁ、この大広間はこれくらいにして、次は廊下ですよ！
――１階廊下。
やだなぁ違いますよ〜！
学園からはるばる来たのに、そんなのもったいないじゃないですか〜！
（今、もったいないっつったか？）
そうです！
珍部の顧問の先生から預かっているこのイン……なんとかカメラで撮るんです！
そうです！
きららおにーさん→きららにーさん→キラーさん！とってもかわいいですっ！
これからはキラーさんとお呼びしますね♪
目の前の光景に驚くジャック、ミノル、煌。
そこには、半透明になった青い髪の少女がふよふよと浮き、逃げ惑っていた。
ルルカちゃん！
やっぱりルルカちゃんだー！
ゲッ！リリカ！！
あんたこんな所で何してんの！？
ここ、東の大陸よ！？死にたいの！？
見ればわかるでしょ？
オバケ退治よオバケ退治！
あたしをただの美少女と思わないで。あたしはあんた達ゴースト、アンデットを従わせるジョブ。大人しく捕まりなさい！
まぁまぁ待て待てお嬢ちゃん！オレっちこそ、オレっちこそ！！異世界最強のキラー様よ！！
オレに任せろ！！
キラーさん！？？
※キラー（killer）＝殺し屋
あっ。いっけね。
異世界最強はま〜だ〜で〜し〜た〜♪
マーダー！？？
※マーダー（Murder）＝人殺し
＊＊＊＊
ウメダ。
冒険者ギルド。
は、はううううう〜！
襲わないでくださいいいいいいい！
も〜サイアク！
これじゃネクロマンサーの意味ないじゃない！ジャック、責任とってよね！
ワーオ。
まさかのゴワスさんとグラリオさんに深刻なダメージ……。
【ルルカ】
ふん。
学園都市クロノス天！才！卒業生！
ネクロマンサーのルルカ！！
今日、ううん、今からこのウメダに住むからよろしく！！
なんと！？
ゴッツァンさんは顔はアレだけど危ない人じゃなーー
あ、あの……私もここに住ませてくださいっ！
ずっと寂しかったので一緒にいてもいいですか？
寂しがり屋の幽霊の少女が冒険者ギルドに住みついたとか住み着かなかったとか。
