死ね、と
文字数 315文字
死ね、と
わたしのなかに
その言葉がふくれあがる
発作のようなものだ
わたしはこの言葉が好きだから
ときどき撫でまわしたくなるのだ
死ね、と
それはなにに向かってなのかわからない
自分に対してなのか
気にくわない何らかの事象に対してなのか
気にくわない他人に対して、ではないと思う
幸福なことなのか不幸なことなのか
苦手な相手はいても
死ねと思うような他人は
知っているかぎりいないから
死ね、と
発作のように
胸の内側で叫びが起こる
歩いているとき
息をついたとき
水を飲んだとき
眠ろうとしたとき
日常の傍らで叫びはいつも
発作のように
死ね、と
わたしはこの言葉
この叫び
この発作を
嫌いになれず
嘆かわしいとも思えない
わたしのなかに
その言葉がふくれあがる
発作のようなものだ
わたしはこの言葉が好きだから
ときどき撫でまわしたくなるのだ
死ね、と
それはなにに向かってなのかわからない
自分に対してなのか
気にくわない何らかの事象に対してなのか
気にくわない他人に対して、ではないと思う
幸福なことなのか不幸なことなのか
苦手な相手はいても
死ねと思うような他人は
知っているかぎりいないから
死ね、と
発作のように
胸の内側で叫びが起こる
歩いているとき
息をついたとき
水を飲んだとき
眠ろうとしたとき
日常の傍らで叫びはいつも
発作のように
死ね、と
わたしはこの言葉
この叫び
この発作を
嫌いになれず
嘆かわしいとも思えない