ぼくは劣等

文字数 210文字

 ぼくは劣等
 そんな意識
 自分で自分に
 押しつけた呪い

 他人に対する劣等感だけではなく
 過去の自分に対してすら抱く劣等感
 隣の人間に敵わず
 昨日の自分にすら敵わない

 ぼくは劣等
 否定する声
 なぜかその声は
 普遍の仮面をつけなければ喋れない

 ぼくが劣等でないなら
 劣等者という存在はこの世にいないし
 序列の価値観そのものを駆逐しなければ
 そう言うことは許されないというような

 ぼくは劣等
 その(さかづき)
 受け取った呪い
 飲み干す日
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