ぼくがいちばんみじめだった日

文字数 189文字

 ぼくがいちばんみじめだった日
 自分が虫けらみたいに卑小だった
 潰されるために生まれたようだった
 地面は支えてくれないし
 空はぼくとは無関係だった
 ぼく以外のすべての人に神が微笑んで
 ぼく以外のすべての人が眩しくて
 壁のシミのような自分がなぜこんなに自分と離れた世界に生きているのか
 すこぶる疑問だった
 ぼくがいちばんみじめだった日
 地上にひとりきりで
 道に雑草が生い茂っていた
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