名前から外れる

文字数 161文字

 人や物に名前があるという壮大なフィクションから
 外れてしまったときのこの切なさ
 自分に名前があるとは思えない
 他人に名前があるとも思えない
 自分の名前を思い出せなくなった老人とは違って
 ぼくはまだ自分の設定を思い出せるが
 少しは似たところがあるのかもしれない
 神は人間を名前で呼ぶのか
 名づけずに呼ぶのか
 知りたいものだ
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