出来のよくない詩

文字数 172文字

 出来のよくない詩には、ひとつの効用がある
 妙にさっぱりすることだ
 ああ、出来のよくない詩を書いた
 ひとつの(ごみ)を捨てられた
 これで安心だ
 さあ、次はなにを書こう
 そんな種類のさっぱり
 出来のよくない詩がくれたさっぱり
 自分へのハードルが下がる清々しさ
 思い上がりを防げた心地よさ
 ありがとう、出来のよくない詩
 失敗作に助けられる
 そんなさっぱり
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