歩く

文字数 189文字

 よく考えたら絶望
 よく考えなくても絶望
 暗くて狭い道は
 明るくて広い道よりなじんで
 あったはずのものがなくて
 なにがないのかは思い出せなくて
 それでも忘れられない光が
 言葉や音や記憶から
 ときたま燠火のように輝いて
 歩いていることに気づかなくても
 ずっと歩いていて
 どこへ
 いつまで
 なんのため
 考えれば考えるほど絶望
 でもときたまの
 あの光
 歩く
 歩いている
 わからなくても
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