読み終わらない本

文字数 168文字

 永遠に食べ飽きずなくならないお菓子を
 夢みる夢想家の子どものように
 永遠に読み飽きず読み終わらない本を
 ずっと探しつづけている
 それは記憶のことだった
 過去と出会い直すために
 本が必要とされるのだろう
 その試みに終わりはない
 有限のページに無限が宿るには
 運命との重なりが必要とされる
 扉を胚胎した言葉の担い手
 本はいつも気配を伝える
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