ぼくはまるで自分が存在しないかのように

文字数 139文字

 ぼくはまるで自分が存在しないかのように
 ときどき世界を眺めていて
 一人称ではない小説の地の文のことを神の視点と呼ぶこともあるが
 そんなたいそうなものではないにしろ
 窓辺の空虚とでもいうようなうつろさで
 ぼくはまるで自分が存在しないかのように
 景色が冷たく固着するのを眺めていた
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