死体のように暗い

文字数 205文字

 気分は残酷で波が騒いでいた
 録音された笑いは白々しかった
 笑顔の化石が虚空を覗いている
 きっと何も見ず何も聞いていない
 半笑いというシェルター
 癇に障るごまかしの合図
 今日も何一つ解決しない
 無責任と曖昧と微温の鎖が人の感情を規格する
 それが半世紀経っても変わらない現実だ
 十年経っても気づかれない壊死だ
 杯の中身が日々にこぼされて
 生まれた希望を泥に染める
 眼を閉じれば闇
 眼を開けても闇
 死体のように暗い
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