落ち込むような恥

文字数 278文字

 落ち込むような恥をかいた
 恥というのは引きずってしまう
 消え入りたくなる
 内面がふたつの方向に向かおうとするのがわかる
 終わったことだから仕方ない、切り替えよう、という前向きな方向
 なぜあんなことをしたのだろう、言ったのだろう、と恥の瞬間に回帰しつづける後ろ向きな方向
 前者の方が健全だ、と思いたがるわたしと
 いつも後者を選び、徹底的に落ち込んで、落ち込んだ勢いの反動によって、思いもよらない高さまで跳んでしまおう、とよからぬ企みをするわたし
 わたしはすぐに落ち込み、落ち込んだことを利用しようとすることによって恥をごまかそうとする
 そのことが恥ずかしい
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み