棺に横たわる自分が見えた

文字数 207文字

 棺に横たわる自分が見えた
 昼間の真昼の午後の白昼夢に
 死は切ないものだ
 自分の死を見てそう感じるとは
 思ってもみなかった
 昼間の真昼の午後の白日夢に
 みんな死ぬという切なさ
 みんな死体になるという寂しさ
 棺に横たわるみんなが見えた
 夢ではなく理性による結論として
 みんなの死体は数が多すぎて把握しきれない
 哀しみをうまくつかめない
 やはり見るなら自分の死がいい
 その寂しさは個別的で小さく
 掌におさまるものだから
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