空き地

文字数 182文字

 古典に含まれる退屈は
 遊び場代わりの空き地のように広い
 それは時代の隔たりによって生まれたか
 もしくはこちらの感性の浅薄さゆえに空き地としてしか認識できない
 どちらでもいい
 退屈を含まない作品はつまらない
 退屈をおそれて、狭く狭く、ぎっしりと瓦礫を敷き詰める
 あの懐かしい空き地
 遊びの苗床
 おおらかな余白
 そんな記憶が古典の読解に役立つなんて
 わからないものだ
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