わたし以外がいない遊歩道

文字数 168文字

 時間の流れから外れたような
 わたしの歩く遊歩道
 木の間隠れに
 猫の残像
 敷石づたいに
 夢の振動
 足音たてて
 影が歩く
 わたしの胸を
 借りたまま
 木の葉のひとつひとつに
 瀟洒な窓
 ガラスの罅割れのような葉脈に
 手相のような運命を期待して
 歩みを止めたまま
 読み耽る道楽に小一時間
 わたし以外がいない遊歩道
 よきことだけが待つような静けさ
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