第18話 Twitter工作員①と有名人
文字数 1,690文字
いままでは、反ワクチン派のスターたちを紹介したけど、ちまたに溢れる工作員も紹介するね。
読んだことや聞いたこと無い?
「知り合いの看護師、薬剤師から聞いた」「友達の会社の人が」で始まるトンデモ話。
ああ、ワクチン打って死んだとか後遺症が残ったとか……。
一応「私は反ワクチン派じゃないんだけど」って付けるんだよね。
物議をかもしたツイートがあるよ。あ、消えちゃっている。
アカウントごと消したのかな?
記憶をたどるけど、えーと……
【8月に観測したツイート】
(ツイートした人はかかりつけ医院に来ていて、一部始終を見ていたと言う設定。ワクチン接種した当事者ではない)
・職域接種2回目の25歳の男性が、アナフィラキシーショックで呼吸困難となり、かかりつけ医院に運ばれてきた。
・その患者が言うには、相談窓口に電話したが、「その程度なら近くの医院で診てもらってくれ」と言われたそうだ。
・それを見ていて、ワクチンを打つのが怖くなった。(というニュアンス)
えーと……なんで25歳ってわかるの? そして職域接種、しかも2回目ってわかるの?
目の前で患者が自己紹介したの?
アナフィラキシーショックになったら、声出せねえよな。
電話なんかできるわけねえだろ。しかも相談窓口?
ワクチン問診医によると、アナフィラキシーショックはエビネフリン・アドレナリンを現場で打って救急指定病院に救急搬送するというプロトコールなので、こういったことは起こり得ないんだって。
医師で小説家の知念実希人先生が添削してあげて、
「雑すぎ。プロットを練り直して下さい」
と、ちゃんとかまってあげたので、先生のファンが羨ましがっていたぜ。
【余談ですが……】
職域接種ということなので、その場にいた何人かの同僚がその人を戸板のようなものに乗せて
「先生! てえへんですだ! お助けくだせえまし!!」
と、町医者に運び込んだという設定なのでは?
と大喜利した人がいました。
これは9/3に見た、イベルメクチン信者のツイート。
【要約】(少し変えています)
・高熱出した友人が、自宅の検査キットで調べたところ、コロナ陽性。
・あらかじめ入手しておいたイベルメクチン(動物用)1錠飲んだら、翌日平熱に戻った。
・医療関係者だったので、キットとイベルメクチンを所持していた模様。
・(この内容について)受け取り方は個人の自由です。
え? このツイートした「ASKA」って、まさか本物じゃねえよな!? 公式マーク付いてねえけど。
え、マジ? どっちだよ?
本物かどうかは、さておいて。
誤ったイベルメクチン服用による重篤化で、アメリカでは救急搬送される患者が急増しているよ。
え、今このタイミングで? 救急搬送されても受入れ先がないかも……
お、おい、このツイートのリプ欄を見ると胸が詰まるぜ!
慈愛に満ちたファン達が「ASKA」氏を心配している~~
【リプライ】
「認可がでたら発信してください。今は本業の音楽とライブの発信をお願いしたいです。心配です」
「ASKAさんの成功体験として胸に納めて、あとはコンサートに集中してください(汗)」
「こんなツイートばかりしていたら、ASKAさんが傷つくだけだと思います」
【アメリカのニュース記事】
・アメリカでは、家畜用の寄生虫駆除薬であるイベルメクチンを、コロナの治療薬として勝手に服用した結果、体調を崩し救急搬送される患者が急増、病床が足りなくなっている。
・イベルメクチンを人が服用した際の副作用は、吐き気、嘔吐、下痢、肝炎、神経障害、昏睡状態、最悪の場合は死に至る。
・イベルメクチンの服用にあたっては、医師の処方が必要。新型コロナの治療薬としては承認されていない。
イベルメクチンで医療崩壊を加速させているじゃねえか。
自分で勝手に薬を入手して服薬する、それってすごい勇気だと思うよ。
ウサギはとてもじゃないけど怖くてできない。
反ワクチン派はイベルメクチン大好きだよね。
その勇気で、ワクチン打てばいいのにね。
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