第154話 子どもの熱・育児のトラウマ③

文字数 1,130文字

はい、黒猫さん、甘酒のおかわりどうぞ。
ウサギさん、かたじけない、ゴチになります。
黒猫の気持ちはだいたいわかったぜ、病気を侮るなっつーことだな。


少数派の反ワクが、大声で唱える、

「子どもは自然感染して免疫をつけた方がいい」

「子どもは重症化しない」

「子どもにワクチンは必要ない」


は、許せねーな!

ああいう輩は許せんよ。

重症化したケースあったし、重症化しないためのワクチンだろうがよ。

自然派ママたちが、解熱剤の代わりにキャベツの葉を子どもの頭に巻いて、熱さまし? デトックス? 儀式? するのもNG行為だよね?
当たり前じゃ。

自然派ママやワクチン忌避ママなんて、医療ネグレクトだと思っとるわい。


去年の暮、ステロイドを忌避する自然派ママが、子どものアトピーに1年間、塩や大根なんぞをすりこんで悪化させた画像が流れてきての、胸が痛くなったんじゃ……

そのママ、同類からの「風呂控えろ」「ヨモギがいい」「石鹸使うな」「糖質小麦やめろ」には感謝のリプを丁寧にしているのに、「病院へ行け」という正論リプは無視しおって……


無知は虐待じゃな。

あと関係ない話じゃが、毎晩夜驚症の症状があったとき、我関せずで「どうなの?」と定型的に聞いてくるだけの夫と、「ストレスだ」と決めつけた実母に対しては、「援護しないで後ろから撃つ?」と冷めたのぅ……


子どもの不調→ストレス→母親のせい


子育てにはこのような文脈が存在しておっての、母親は責められているような感覚になるんじゃ。

それから後で知ったんじゃが、夫はその頃絶賛不倫中じゃった。

夜驚症(やきょうしょう)


睡眠中枢が未成熟なために起こる症状であると考えられる。


発達に伴って改善され、多くの場合、特別な治療は不要である。


夜驚症は育て方というより、生まれつきの脳の資質によって起こり、育児に左右されない。

とはいえ……当時これはいつまで続くものかと、そりゃもう心配での、子黒猫を連れて、スピリチュアル系整体にも通ったもんじゃ……


夜驚症の症状というものは、まるで悪霊に取りつかれているかのようであったからのぅ。

さすがに除霊まではしなかったが。

「夜驚症」とは別に「熱せん妄」ってのがあるんだな。
そう。高熱による「熱せん妄」、それは危険

区別がつきにくいけど。

熱せん妄


発熱に伴う異常行動(幻覚、錯視、錯乱、意味不明・支離滅裂な行動)を総じて「熱せん妄」という。


発熱によって脳の温度が上がり、ノルアドレナリン、ドーパミンなどが産出され、脳に影響を及ぼすことが原因とされている。


ただし、詳細なメカニズムはまだ不明。

異常行動が継続して、痙攣、麻痺、痺れがあったら、脳炎・脳症などで脳にダメージが起きている疑いあり!


すぐに病院を受診してね!!

絶対じゃ、約束じゃぞ!!!
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登場人物紹介

素朴で真面目なウサギ。お昼寝とスイーツが好き。三依市奥雲間村でのんびり暮らしている。

雑談がガイドラインに抵触しないよう、作者からお目付役を頼まれている。


物知りで穏やかな悪魔のお兄さん。

反ワクチン派たちが、預言やら悪魔やら千年王国やらをしきりに口にするため、気になってこちら側に遊びに来た。

山奥の奥雲間村が気に入って滞在中。

海坊主だが、奥雲間村の常世沼(とこよぬま)が気に入って棲息している。

各方面に遠慮無く喋る自由人。

喋っているのは海坊主なので大目に見てください。


町中にあるウサギの実家に住むお嫁ちゃん。

家族の健康を第一に考え、健康食品に傾倒した結果、自然派ママの洗脳を受けてしまう。

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