第36話 イベルメクチンって本当は何の薬?
文字数 1,909文字
田端さんは、兄ちゃんがカフェ修行をした喫茶店の常連さんで、不動産仲介業を営んでいます。
疥癬ってね、「ヒゼンダニ」が人の皮膚に寄生して起こる皮膚病。全身に激しいかゆみが出て、人に感染するんだ。年間8~15万人発生している。
イベルメクチンがコロナに効くっていう噂が流れたせいで、イベルメクチンが品不足になって、疥癬の患者はとても辛い思いをしているんだよ。
鰯(いわし)の頭も信心から。
反対に偽薬なのに、望まない副反応(有害作用)がでることを、「ノセボ(ノシーボ)効果」という。
そして、「イベルメクチンでコロナの予防も治療もできる」とか「ワクチン接種の解毒の特効薬はイベルメクチン」だとか。頭痛い。
個人輸入は危険だって薬剤師さんが言えば「うるさい」だし。
兄ちゃんがキレ気味になるのもわかるよ。
それがもとで品薄になっちゃうんだ。
母乳の中に移行することが報告されている。
コロナ治療薬といわれているものは全部、妊娠中、授乳中には使えない。
イベルメクチンのほか、デムレシビル、デキサメタゾン、フェビピラビル(アビガン)、ヒドロキシクロロキン、アジスロマイシン、シクレソニド(オルベスコ)、トシリズマブなど。
誤ったイベルメクチンの服用については……
第18話『Twitter工作員①と有名人』
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