第86話 自分のコロナ療養記録

文字数 2,043文字

黒猫さんの場合、コロナ感染してどんな症状だったの?

えーとね…………

なんでもすーぐ忘れちゃうから、思い出してみるね。
お、ブレインフォグ?
物忘れが激しいのは、コロナ感染前からだから。
コロナ発症前日:ー1日
早朝、ドア越しに旦那が騒いでいる。


以下、会話はドア越し。

今熱計ったら38度あって、抗原検査したら陽性だった。

俺、コロナになっちゃったよ~

え? じゃあ私、濃厚接触者として会社休まないといけないじゃん。マジか。
会社に連絡。濃厚接触者としてとりあえず5日間自宅待機に。

仕事の引継ぎ事項を簡単にメールで送る。

あ~濃厚接触者で会社休みになっちゃった~? ごめんね~
旦那はいつでもお気楽モード。
絶対にうつさないでよ。あんまりフラフラ歩かないでおくれ。

トイレ2階の使っていいよ、私は1階の使うから。


さては出張で感染したな?

え~? そうかな~

一緒に出張行った人たちや会った人たちに連絡したら、みんな大丈夫だってよ~

わかったから部屋から出るな。
発症:0日
あっという間に喉が痛くなってきて、咳が止まらん。

これは……認めたくないけど感染したな。


抗原検査は発症してから次の日に反映するって知念先生ツイートしていたな。明日検査するか。

家にある抗原検査キット、2000円也。あまり無駄にはできない。
発症から1日目:抗原検査キット、陽性判定
(会社へ連絡)

かくかくしかじかで自分も陽性になりました。

土日しっかり休んで、来週は在宅勤務をします。

9/11まで出勤停止となる。

《ちょうど療養中に政治的判断で療養期間が短縮(10日→7日)》


とにかく唾も飲み込めない喉の痛さ、喉に大き目な石が引っかかっているような。

そして発作のように続く咳が苦しい。

微熱がつづき、療養期間中、冷えピタは貼りっぱなし。スポーツ飲料をちびちび飲み続ける。

だるさに耐えきれず解熱剤も飲む。

陽性者登録センターに登録する
発症から2日目
喉の痛み、激しい咳、微熱は変わらず。

咳のし過ぎで声が出なくなる。

厚生労働省からショートメールあり。

指示により接触確認アプリCOCOAに登録する。

発症から3日目
症状は変わらず。とにかく咳が止まらず苦しい。
(この微熱と咳は、あれだ、15年くらい前、マイコプラズマ肺炎になったときみたいだ)

(でもあのときは乾いた咳だった。今回は痰がからむ湿った咳というか)

健康観察フォローセンターからショートメールあり。

療養期間中は、厚労省システム「MyHER-SYS(マイハーシス)」に健康状態を入力するよう指示あり。

ログインページ、IDは別途送るとのこと。

保健所からショートメールあり。HER-SYS(ハーシス)のIDが届く。


厚労省からショートメールあり。MyHER-SYS(マイハーシス)のURLとHER-SYS(ハーシス)のIDが届く。

ユーザー登録と健康状態の入力を行う。

以降、症状が軽快するまで、毎日マイハーシスに熱や症状を入力する。
発症から4日目~
9/5~9/9の午前中はリモートワーク。課長や新人ちゃんからどんどんチャットが入る。


夕方微熱が出て、解熱剤を飲む。いまだ咳が止まらないのが辛い。


週の半ば、とある委員会にTeamsで参加。ガッサガサのデスボイスを披露する。

(はい、聞こえていますっ)

(ご迷惑をおかけしてすみませんっ)

(はい、大丈夫ですっ)

そう言ったつもりだったけど、声枯れがひどく、きっと ”ガシャガシャガシャ” としか聞こえなかったのではないだろうか。


職場復帰してから、委員会メンバーのエライ人にそのときの声真似をされ笑い合う。

こういう ”いじられ” が妙に嬉しく感じる……

発症から5日目
喉の痛みが治まってくる。

咳はそのまま。声は枯れたまま。午後微熱。

発症から6日目
「すんっ」と回復してくる。咳だけが残る。
発症から7日目
コロナ本体は抜けた感じがする。

咳はまだ出るけど。咳って癖になるからな。

俺もう今日から出社♪ 療養期間7日に短縮されたからさ~知ってる?


帰り、なんか買ってこようか?

牛乳、ネギ、豆腐、ひきわり納豆、バナナ、キウイフルーツ、100%ジュース、ヨーグルト、それから……
実は旦那は、2日間38度の熱が出て、咳もちょろっと出たくらいで、3日目にはケロッとしていた。

軽症自慢がウザかった。


仕事大好きな旦那は、足取り軽く復帰。

発症から8日目

咳だけが少し残っているけど、だいぶ楽になった。

治ると渦中の辛さを一気に忘れるな。

発症から9日目
抗原検査キットで陰性判定。

課長へ陰性となったことをメールする。

鼻に綿棒刺して左右グリグリしてから液に浸けて1分。キットに液を垂らしてちょうど15分きっかりで判定。

2回目ともなれば、抗原検査キットの扱いにも慣れたもんだ。

症状が出て3日後だったか、県の「検査キット配布センター」にメール申請し、抗原検査キット1個を送ってもらっていました。(無料)
発症から10日目:療養期間最終日
明日から出社だ。まあ、ほどほどに、ぼちぼちやりますか。(ゴホゴホ)
以上となります。お粗末さまでした。
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登場人物紹介

素朴で真面目なウサギ。お昼寝とスイーツが好き。三依市奥雲間村でのんびり暮らしている。

雑談がガイドラインに抵触しないよう、作者からお目付役を頼まれている。


物知りで穏やかな悪魔のお兄さん。

反ワクチン派たちが、預言やら悪魔やら千年王国やらをしきりに口にするため、気になってこちら側に遊びに来た。

山奥の奥雲間村が気に入って滞在中。

海坊主だが、奥雲間村の常世沼(とこよぬま)が気に入って棲息している。

各方面に遠慮無く喋る自由人。

喋っているのは海坊主なので大目に見てください。


町中にあるウサギの実家に住むお嫁ちゃん。

家族の健康を第一に考え、健康食品に傾倒した結果、自然派ママの洗脳を受けてしまう。

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