第25話 福井県の反ワクチン派県議
文字数 1,616文字
その福井県に、ゴリゴリの反ワクチン派である斉藤県議が存在することを知ったウサギ。
斉藤県議が福井県坂井市で約1万6千部配った議会報告の冊子『ほっとらいん』を3人で覗き込む。
ワクチン接種者が有害な粒子や物質を周囲に放出しているんだってさ。
「会社などで、ワクチン接種者の側にいると、なぜか具合が悪くなる」
「ワクチン接種者から薬の匂いがする」
とかなんとか。
「まさに第三次世界大戦ともいうべきとき、若者や子や孫、次の時代のために、身を捨てて戦わねばならない」
「幸か不幸か、人類の転換期ともいうべきときに巡りあい、その時に政治家をしている以上、任務をはたさねばならない」
そのとき斉藤県議は非難を浴びると覚悟したんだけど、実際蓋を開けてみれば、全国から絶賛と応援メッセージが殺到したらしい。
・手下、子分のこと。
・知名度のある人が、自らは動かずにファンや信者を特定の行動に向かわせること。
・”パシリ”と似た意味ですが、直接的な指示が無くても自発的に動くケースに使われます。
【元ネタ】
・『機動戦士ガンダム』シリーズに登場する装備・ファンネル。
・本体から射出し、遠隔で操作、敵を追尾する。
斉藤県議に『ほっとらいん』の内容はまずいと忠告したら、逆に怒鳴られてしまった。
そしてネットの応援メッセージを見せられて……
斉藤県議はネットばかりに夢中になって、古くから応援してきた私達の声は、もう届かなくなってしまったようだ。
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