第39話 SNSは混戦模様
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まともな医師は主観の怖さを知っています。
主観がもたらす間違いの反省から、医学・科学は何万人分以上の経験を、同じく沢山の専門家の目と脳を通じて”正しさ”を判定しているのです。
熱心に沢山の人に関わっているような姿を信用したくなるのは分かりますが、それは正しさとはまた別なのです。
営業の数を積んだ芸人さんが必ずおもしろいかと言うとそうとも限らないでしょう。
さらに医学的正しさとなると客観性が何より重要です。
人柄が良いのと、言ったことが医学的に信用できるのかは別の話。
彼の言葉こそ正しいという世間の空気に、ちょっと待ってねと言いたいのです。
医者にも、TV出るのと出ないのがいます。
『500人以上コロナ患者を診てくれた長尾先生』がなぜ出演できるのか、現場で新型コロナウイルスに直面してる医者ほど、『何人診たか』にこだわりませんし、TV出演する時間もありません。
どうしたら連日TV出演できるのか、教えてもらっていいですか?
医学デマを拡散する事は、芸能人個人の問題ではなく、ファンを巻き込んで被害が甚大になっていく。
ブラマヨ吉田ほどの有名人であれば、『吉田さんがイベルメクチンが新型コロナウイルスに効くって言ったから』と、医療機関に殺到するのは目に見えている。
その時『長尾和宏先生がそう言ったから』なんて言い訳しても、長尾和宏せんせは助けてくれない。自分の患者さんじゃないからね。
なので、賢明な芸能人の人達は、キワモノの医学情報を鵜呑みにされない方が身のためです。
ただ現場で頑張る人情味あふれた町医者の長尾先生を応援したい、っていうそれだけの単純な熱い気持ち?
それなのになんなんだ、こいつら……みたいに思ってそう。
「イベルメクチンがあるから、コロナワクチン打たない」勢、反ワクチン派が群がることなんだよな~
イベルメクチンがかわいそうだよ。いい薬なのに、間違った使い方されて~
町医者では手に負えないような重症化した症例は、大病院へ送るのは当然のことだけど。
もしかして本のタイトル『~ひとりも死なせへん』が成り立つのはそういうことか?
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