1978日前 新人と親睦を深める
文字数 957文字
今日は白金台魔道団に新しく入団した平山ヘッドコーチと親睦を深めるために、男二人だけで甲斐の名湯石和温泉に来ている。
山梨の地元民は、ほうとうとブドウしか食べないらしい。桃は高級品ですべて東京に送られるそうだ。
部屋から出ていく仲居さんのうしろ姿を平山ヘッドコーチが見送る。
三十路女と深い仲になったことはあるが、十代もしくは巨乳こそが最善だと思う。
だがここは、年長者の意見に合わせよう。
平山ヘッドコーチの発案で、俺たちはコンパニオンを頼むことになった。しかもヘッドコーチは魔道団の積立金で三人呼ぶことに固執した。
俺はコンパニオンなど初めてだから、年長者の意見に従うことにした。
左から、山県、平山ヘッドコーチ、カンスケ・ヤマモト、俺、高坂の順に座る。
俺にはわけがわからない。大人の世界だ。
まさかこれが悪夢の夜の始まりとは、俺も平山ヘッドコーチも思いもしなかった。
カンスケ・ヤマモト以外は。