33日前 強くなった二人は日暮里で再会する
文字数 1,123文字
チュン、チュン
チュン、チュン
忍が涙をこらえてセーラー服に着替える。
まさか最後の夜も部屋に呼んでしまうとは思わなかった。
吉川の運転でベンツのBクラスで帰京する。悪魔使いはそこそこ儲かるようだ。
その二人とは、早霧と魔法少女中島だろうか?
俺も戦うべきかもしれないが、ここは吉川の考えに従おう。
20日ぶりに会った早霧が俺を見つめる。
俺たちの目指す道……。
それはクラッシュをはるか遠くに押しやり、かつ充実した日々を送ること。
まずいことになった。前述のとおり、俺のレベルは33。あの悪霊はレベル105。単純計算で三倍強だ。
……でも、早霧が強くなっていたら。
あの辺の人たちは常人の十倍以上のパワーだから、おそらく無理だろう。
それよりも、二人は見せ場もなく倒されるぞ。
吉川に追いやられて、二人は繊維屋に入る。
そこをなんとかと、二人は地面に頭をつけてお願いする。
悪霊はご機嫌を害したが奥へと去っていく。
俺たちを二度も土下座させやがって……。
明日には目にもの見せてやる。