ドン・キホーテを継ぐ者―LIE―(5)
文字数 1,001文字
仲間が十四人もやられたのを忘れかけていた。だが四天王を二人味方に引き込み一人倒せば差し引きゼロだ。
ツインテール女子である刺殺溶解だけでもいいが、フェロモンミステリアスを邪険にすると、娘が婚期を逸したヴーがさらに病む。
深夜のオーガキ市内を探しても見つからない。だったら青春18きっぷで夜行に乗って帰京しようと思ったら、廃止されているではないか。
ひさしぶりに電波のよい場所に来て通信端末が鳴った。本隊からのメッセージがたまっていた。
『カラフルアーミー十四人の生命反応が途絶えた』
『敵四天王は仲間割れにより、温情ロングヘアーが死亡』
『青が裏切った。発見次第抹殺せよ』
『フェロモンミステリアスと刺殺溶解が同士討ちにて共に死亡』
『ギフ県山中で巨大なUMAが暴れている。ただちに退治せよ』
また端末が鳴る。
『違法合法ロリ真似と略称を用いた本部が壊滅した。敵はカンサイ支部を目指しナカセン道を西進中。現在オーガキ付近と思われる』
轟音とともに、スノマタワンナイト城が瓦解した。幼女ぽい何かが宙に浮かんでいる。オーガキ市を破壊していく。
ィヴィ川からヴーまで現れた。幼女ぽい何かとにらみ合う。
俺は嘘を叫ぶ。
ヴーはロングヘアーとミステリアスを持っている。三種の神器で足りないのはツンデレ。
だったら俺がツンデレればいい!
俺は上目遣いになる。
幼女ぽい何かが苦しみだす。
巨大類人猿が吠える。
ヴーの長い体毛がミステリアスに輝く。
違法だけど合法のふりをしたロリの真似が消滅する。
戦いは終わった。
俺とユカリの母はオーガキ市の名誉市民となった。ドンキの創業者以来だそうだ(嘘)。