758日前 一昼夜眠り続けて目覚める
文字数 884文字
ざばーん、ざばーん……。
波の音が聞こえる。
ようやく目覚めましたね。あなたは二十四時間も眠りつづけました。
あなたは灯台に閉じこめられた私を救うために外壁をよじ登り、足を滑らせ頭から落ちて、そのまま転がり絶壁から日本海の荒波に消えました。たまたま通りかかった小さい方の某国の密漁船に助けられました。そのままお持ち帰りになりかけましたが、幸いにもカニが豊漁であなたの置き場がなかったので、富山湾の浜辺に捨てられました。
自力で抜け出した私の懸命の介抱で命だけはとりとめました。
そこから私はあなたを背負い、立山黒部アルペンルートを越え、なんだかんだで今は伊豆のお籠り宿です。
見つめ合う二人。
おお、すぐ隣の部屋には和モダンなベッドがあるではないか。
だが、俺には早霧という素晴らしいパートナーがいる。
思わず抱きしめ合う二人。
こうして某国のくノ一が仲間になった。
おそらくは、戦いに敗れた魔法少女中島と若女将も魔道団に加わるだろう。
俺とミンミンは伊豆の温泉で傷ついた身を休める。信じられないかもしれないが、お籠り宿のクイーンサイズベッドで一晩過ごしても、若い二人には何事もなかった。
その頃、東京都文京区の新築タワーマンションでは。