10分前 二人は再会を果たす
文字数 1,073文字
町田の住宅街の隅で連れションしていた宇宙人五名と出くわしてしまい、追われる羽目になった。
宇宙人たちは余程急いでいたのか、秘密基地の入り口を開け放して出陣していた。
早霧が胸もとから時計を取りだす。
その画面には……。
05m33s
前向きな早霧。俺を許してくれてもいる……。
だが俺は直前になっても冷静だ。あの宇宙人のレベルは405。プブンバ兄弟の長兄でさえも一撃で倒された。
特攻すると、俺たちの魂は5分後に、ボス宇宙人の手によりクラッシュするだろう。
早霧が強い目でうなずく。
その手にマジカルなスティックが現れた。
01m47s
時計の表示など気にしない。
俺たちは、またも公園内で連れションをする宇宙人たちを見つけた。
この軽犯罪野郎どもめ!
背後からの奇襲。
用足しの途中で振り向くことも手を離すこともできない宇宙人たちが、次々と倒れていく。
親切な地元のお爺さんがリアカーに宇宙人五人を乗せて去っていく。
第1ラウンドは俺たちの勝利だ!
早霧は懐中時計を取りだすのに難儀した。……忍よりミンミンよりバストが巨大な早霧……。俺は大切なものを見失いかけていたかもしれない。
ようやく顔をだした時計の画面を俺に見せる。
08m31s
俺はすばやく計算する。おそらくは一人倒して90秒の延長か……。
多くはないが、奴らはまだ4998人いる。