ドン・キホーテを継ぐ者―LIE―(3)

文字数 874文字

 一試合目

ふふふ
ぎゃあああ……

 桃の悲鳴が途絶える。

 彼はフェロモンミステリアスのミステリアスな攻撃を受けて力尽きた。





 二試合目
ふっ
うわあああ……

 白の絶叫が途絶える。

 彼は温情ロングヘアーの非情な攻撃を浴びて絶頂して果てた。





 三試合目
ふふふ、私はすでに死んだ身です
 死霊である藍が笑う。
……。
私を消し去ることは不可能……うぐえぷ!
 彼は、違法だけど合法のふりをしたロリの真似のカタストロフィな攻撃により、ノボリベツごと消滅した。

(藍は死んでも役に立たなかった)



 

 四試合目

君とは戦いたくない。

俺が倒したいのは、違法だけど合法のふりをしたロリの真似だ!


(本隊のために、いやニホンのために、あいつを倒す。最後まで生き延びた俺の使命だ)

仕方ないな。だったら私も……はっ
 俺の言葉に刺殺溶解が頬を緩めかけて、きつい表情に戻る。
そんなに死にたいのか
 温情ロングヘアーが枝毛を探りながら言う。
……。
違法合法ロリ真似よ、相手をしてやれ
僕の名前を省略するな!
 幼女ぽい何かがいきなりキレた。火炎放射器ぽい何かを仲間へ向ける。
あちちち!
 温情ロングヘアーが長い髪を振り乱しながらクッタラ湖へ飛びこむ。
いまのうちよ
 俺の手を誰かがつかむ。……これは時空ワープ。俺は強制的に退避させられる。
いてっ


(アスファルトの上に落ちる。痛いが、ここは……この植生はギフか?)

あなたを助けるために、みんなを裏切ってしまった。

グジョーハチマンで籠城しましょう

 フェロモンミステリアスが腰をさすりながら、上気した目で俺を見つめていた。
……。

……。

(あいかわらず俺は女にモテるけど、てっきりJKの刺殺溶解に救われたと思っていた。フェロモンミステリアスはミステリアスなフェロモンに満ち溢れていようが、三十路折り返しだ)


違法だけど合法のふりをしたロリの真似だけは倒さないとならない。君とお(こも)りする訳にはいかない

ならば仲間を求めましょう。


へいっ!

きれいな人やなも
プ、プー
 フェロモンミステリアスが、爺さんが運転する軽トラックをヒッチハイクする。彼女は助手席に、俺は荷台に乗せてもらう。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

背景色
  • 生成り
  • 水色