49日前 二人は別れ、それぞれの道を行く
文字数 1,342文字
悪魔使いの吉川に、すべてを話す。死神兼業の悪魔により、二人の魂が49日でクラッシュすることも。
さすが悪魔使いだけあって悪魔界に詳しい。
そんなこと思えるはずない。でも……俺は30日後に死ぬさだめだった。病死や自殺は考えられない。ならば事故死。この先待ち構えるクラッシュも……。
俺の心が震えた。
泣きながら抱きあう二人。
吉川も目頭を押さえていた。
ドツボリーナを倒した少女だ。
魂のクラッシュを遠ざけるため、愛する二人は離ればなれになる。そんなことで心乱れる二人じゃない。俺たちならば充実した訓練を受けて、強くなり再会するに決まっている……。
早霧は俺を見つめていた。もはや俺たちは目と目で通じ合う。メッセージを受け取る。
反論を与える間もなく、二人は立ち去る。
二人はイチャイチャしながら千歳烏山に向かう。
明日から、俺たちは夏しか生きれぬ虫のように一途に魂を燃やす。――今夜からだ。早霧の満足度をせめて75%まで上げてやる!