365日前 因果が応報する
文字数 1,252文字
師匠が弟子を見捨てて去っていく――。
1年365日。俺たちの寿命は1年に伸びた。しかし喜んでいられない。
死神兼業悪魔が現れてから27日目。
最大のピンチが訪れた。
しまった。余計なことになってしまった。
これは自力では無理だ。
天が裂け、地が割れ、どさくさにうやむやにならないだろうか。
……早霧の手に、保育園女子が喜びそうなマジカルな杖が現れた。
千駄木の路上に伏す俺を置いて、早霧が去っていく……。
彼女の胸で温まった懐中時計を俺の手に押し込み、忍まで去っていく……。
雷でしびれた身では抵抗できない。
俺は連行されてしまう。
俺はブタ箱に収監される。
そこには――。
俺に少なからず恨みを持つ三人と、御一緒する羽目になってしまった。
さきほどの雷の残存電力を、ピヨタンへと放電する。
悪魔使いから力を授かったピヨタンの体が――。
雷の渦を受けて、屈強な三人ですら力尽きる……。
世界征服を狙えるほどの力かも。
俺はフリードリンクでチャンネル見放題のブタ箱で充実した夜を送ることになった。
だがスマホは没収されているので、早霧とは連絡を取れなかった。