２０１４日前 広岡ＶＳ鈴木
文字数 1,241文字
広岡君おはよう。疲れが取れたようで今日は覇気がある顔だね。
さっそく勝負だ！ よよいのよい！ グーと見せてチョキと見せてチョキと見せてパーだ！ よし勝った！
この箱から紙をだせばいいのだな？ 勝負は……『北関東の名産品でグルメ対決』だと？
これはそのまんまです。栃木群馬茨城から一県選び、そこの特産品を調理してもらいます。審査員は静岡の方々四名と悪魔一名です。
私は栃木を選びます。
素早い。そこを取られたら、残るはあの県とあの県しかないではないか。
とは言っても茨城は海に面している。あんこうやハマグリなど食材は選び放題だ。納豆も干し芋もメロンもある。広岡、ここは
うおおおお！ 俺は群馬を選ぶ！
……。
では制限時間は五時間です。いったん解散して夕方に再集合します。
某県の特産品を検索したが……厳しい戦いが待っているぞ。
ううん。グルメ対決は素材より調理が大事。広岡君は世界を旅してきた。彼にしかできない料理があると思う。
時間になりました。勝負はオードブル、メインディッシュ、デザートでの対決になります。総合ポイントの多い方が勝利です。
ではオードブルをお出しください。
私は宇都宮餃子です。
いきなり王道を。だが静岡には浜松がある。舌は肥えているぞ。
俺は下仁田ねぎのキャビア添えだ！
なに？ こちらこそ切り札のネギを初っ端から使うのか。
……モグモグ。餃子はどちらの市も必死だからコメントしづらいですわ。
モグモグ。ネギが見えないほどに贅沢に使われたキャビア。ワインによく似合う。
では判定をお願いします。
広岡 鈴木
４－１
１ラウンド目は圧勝ね。
主菜は佐野ラーメンです。
下仁田ねぎとフォアグラ丼だ！
この麺は……。ただの青竹ではないな。これは四川省から取り寄せた竹で打っている。……パンダだ。佐野パンダラーメンと名付けよう。
ネギが続いて危惧したけど、白飯の代わりにたっぷり使われたフォアグラ。さすがは世界三大珍味。
広岡 鈴木
５－５
追いつかれてしまったぞ。広岡よ、飽きられている。ネギから離れ
うおおおお！ デザートは下仁田ねぎとトリュフにスイスチョコソースとカナダメイプルシロップをかけたのと宮崎マンゴーと山梨シャインマスカットと茨城のメロンと千葉のピーナッツの詰め合わせだ！
私はイチゴです。とちおとめとスカイベリーを味比べしてください。
では判定をお願いします。
栃木を堪能させていただきました。鈴木さんに一票。
食材の魔術師、広岡君に一票。
悩むけど、マンゴーのチョコソースがおいしかったら広岡君。
山梨のブドウが入っていたぞ！ 食せるか！ 鈴木さんに一票だ！
広岡 鈴木
７－７
審査員長の悪魔の一票ですべてが決まる。
……あらゆる食材に負けずに、下仁田ねぎの味が何よりも引き立っていました。さすがはシェフ。そして、さすがは群馬県。広岡君に一票です。
広岡 鈴木
８－７
おっしゃあああ！
ついに俺たちはイーブンに持ち込んだ。明日の一戦ですべてが決まる。
町田のエースよ、頼んだぞ。
