王濛4 小者はいらん
文字数 512文字
本当になんなんだお前らの仲の良さ。
やがて日が暮れるも、
二人は未だ食事にありつけていなかった。
そこにとある小人物がやって来る。
二人に食事を提供したい、と言う。
その内容は、まぁ、豪勢。
だが劉惔、その食事を突っぱねる。
「劉惔よ、腹が減っているのだろう?
なぜ無理をしてまで突っぱねるのだ」
王濛が聞くと、劉惔が答える。
「小者なんぞに、これっぽっちほども
おれとの縁を作らせてなるものかよ!」
お、おぅ……
劉真長、王仲祖共行,日旰未食。有相識小人貽其餐,肴案甚盛,真長辭焉。仲祖曰:「聊以充虛,何苦辭?」真長曰:「小人都不可與作緣。」
劉真長、王仲祖の共に行けるに、日が旰れど未だ食わず。相い識れる小人に其の餐を貽れる有り、肴は案ずるに甚だ盛んなれど、真長は辭したり。仲祖は曰く:「聊か以て虛なるを充たすべし、何ぞ苦はだ辭さんか?」と。真長は曰く:「小人にては都べて與に緣を作したるべからず」と。
(方正51)
この辺王濛さんのリアクションをもう少し残しといてほしいもんである。まぁ、こっちで妄想する余地をたくさん残してくれている、と考えればいいのかしらね。ていうかこれ劉惔さんじゃんね。ミスった。まあいいや。